テイクアウト海鮮丼で一番旨いのはどこ? 「丼丸」、「魚丼」、「大漁丼家」の海鮮丼を食べ比べてみた!

海鮮丼ブームの先駆け店はボリューム・ナンバーワン!『丼丸』の「海鮮丼」

『丼丸』の「海鮮丼」550円(税込)
『丼丸』の「海鮮丼」550円(税込)

 テイクアウト専門海鮮丼チェーンの先駆けで、全国370店舗を展開する『丼丸』。もともとは東京・葛飾にある下町の寿司店で、それまで刺身を使った丼と言えば鉄火丼かちらし寿司が主流だったところに色鮮やかな海鮮丼を考案。寿司業界に「海鮮丼」という新たなジャンルを広めたことで知られています。

 こちらでオーダーしたのは税込550円のその名もズバリの「海鮮丼」。以下のネタがシャリの上に乗っていました。

・マグロ2切 ・ホタテ2切 ・コハダ1切 ・サーモン2切 ・イカ3切 ・えび適量 ・いくら適量 ・ガリ

『丼丸』の「海鮮丼」のシャリ
『丼丸』の「海鮮丼」のシャリ

 今回食べ比べる3チェーンの中で最も物量感があった「海鮮丼」です。どこから箸を入れるべきか迷うほどネタが敷き詰められていますが、これだけの刺身を盛って、どうして550円(税込)という値付けが実現できるのかが不思議に思うほど。

 地味に「イカ3切」というのも嬉しいですが、各ネタはいずれも大ぶりで食べ応え十分。これらのネタは、酸味強めのシャリと合わせていただくことで、まさに頬が落ちるような味わいを楽しめます。「海鮮丼」を最も安く、さらにお腹いっぱい食べたい際にオススメの一品です。

コスパではやや劣るが鮮度抜群!『魚丼』の「海の幸丼」

『魚丸』の「海の幸丼」610円(税込)
『魚丸』の「海の幸丼」610円(税込)

 続いていただくのは新進気鋭の海鮮丼チェーン『魚丼』。誕生は東京・南千住で、「下町がルーツ」という点で『丼丸』と同じです。その店舗数は『丼丸』ほどには及ばないものの、続々と新店をオープンさせており今後の展開に期待されるチェーンでもあります。

 こちらでオーダーしたのは「海の幸丼」という他店で言うところの「海鮮丼」にあたるもの。価格は610円(税込)と最高値でコスパ面では他2社にやや劣りますが、入っているネタは以下のものでした。

・マグロ2切 ・カットホタテ2切 ・コハダ1切 ・サーモン2切 ・イカ2切 ・えび適量 ・いくら適量 ・ガリ

『魚丸』の「海の幸丼」のシャリ
『魚丸』の「海の幸丼」のシャリ

 魚種だけで言えば、『丼丸』の「海鮮丼」と全く同じラインナップである一方、各ネタがやや少なめなのが少々残念に思いました。しかし、実際にこれらの刺身をいただいてみると鮮度が良くサーモンやマグロなどは、いずれも脂が乗っていました。この点は『丼丸』よりも優っているように思いました。

 抜群のネタが甘めのシャリとよく合います。酸味控えめのシャリなので、お子さんでも美味しくいただけるはず。『丼丸』より60円高いですが、十分満足感を得られる海鮮丼でした。

シャリ、ネタともに抜きん出た味わい!『大漁丼家』の「どん伝丼」

『大漁丼家』の「どん伝丼」600円(税込)
『大漁丼家』の「どん伝丼」600円(税込)

 そして最後に『大漁丼家』に迫ります。今回食べ比べる3チェーンの中では最も店舗数が少なく、今のところ全国で43店の展開です。『丼丸』、『魚丼』と比べ知名度の面では劣るものの、ネタの鮮度が良いことで「海鮮丼」ファンの間ではすでに高評価を得ているという話もあります。

 こちらでオーダーしたのは「どん伝丼」という、他店で言うところの「海鮮丼」にあたるもの。価格は600円(税込)。魚丼より10円安く、さらにネタの数も魚丼より多い点が嬉しいです。ネタは以下になります。

・マグロ2切 ・ホタテ1切 ・コハダ1切 ・サーモン2切 ・イカ2切
・えび適量 ・いくら適量 ・ガリ

『大漁丼家』の「どん伝丼」のシャリ
『大漁丼家』の「どん伝丼」のシャリ

 噂通り、今回食べ比べた3チェーンの中では最もネタの鮮度が良く、特にすぐに傷みがちなえびに臭みがいっさいありませんでした。各ネタのサイズは、やや小ぶりではあるものの、その鮮度から言えば十分満足です。丸い口当たりの酸味とほのかな甘さが広がるシャリも美味しく、味だけで言えば、3チェーンの中でダントツのように思いました。

【まとめ】シャリ・ネタの味わい優先なら『大漁丼家』、ネタとシャリのバランスを求めるなら『魚丼』、ボリューム感を求めるなら『丼丸』

各チェーンともネタのランナップが全く同じでした!
各チェーンともネタのランナップが全く同じでした!

 というわけで、テイクアウト専門海鮮丼チェーン3社の「海鮮丼」をいただきました。いずれの「海鮮丼」も、使われているネタに数の差こそあれど、全く同じラインナップでした。想像では、「海鮮丼」チェーンの先駆け『丼丸』がまずこの構成を考案し、後続の他2社がそれにならったのではないかと思います。冒頭でも触れた通り、一見どこも同じに映るものの、「全く同じネタのラインナップ」だからこそ、各チェーンの個性を強く感じられた様に感じます。

 シャリ・ネタの味わいを優先したい人は『大漁丼家』。ネタとシャリのバランスを求める場合は『魚丼』。何よりもコストパフォーマンスに優れボリューム感のある「海鮮丼」を食べたい場合は『丼丸』。筆者はこのように感じました。本記事を参考に、ぜひあなた好みの海鮮丼を見つけてみてくださいね!

(撮影・文◎松田義人)