パンマニアから絶賛の嵐！ 渋谷『ヴィロン』の行列ができる「パンモーニング」を食べたらボリューミーで美味しすぎた！

まるでパリ空間！ ハード系パンはバゲットの概念が変わる衝撃の美味しさ

　1時間並び、名前を呼ばれて店内に入ると、ここが渋谷のど真ん中だということを忘れられる優雅な別世界が広がっています。店内にはクラシックが流れ、まるでここはパリ。開店と同時に満席になりましたが、慌ただしい感じや騒がしさは一切ありません。大人の朝食会場です。

　店内を見渡していると、あっという間に飲み物と、セットのハード系パンが運ばれてきました。

　左から、ライ麦を使った「トゥルト」、看板商品「バゲッドレトロドール」、穀物が練り込まれた「セレアル」です。バゲッドレトロドールをそのまま食べると、衝撃を受けるほど小麦の香りが強い。「レトロドール」というフランス産の最高級の小麦粉を使っているからでしょうか……噛めば噛むほど小麦の風味を感じます。外はかなりハード、中はモッチリとした食感でとっても香ばしい。

　トゥルトとセレアルも、素材の香りと味が最高の状態で生かされており、これまで食べてきたパンとは別の食べ物のよう。大袈裟ではなく、バゲットの概念が変わる感動的な美味しさです。

　せっかくこんなに美味しいのでジャムをつけるのがもったいない気もしましたが、なんと、ジャムもまた絶品なのです。

　ジャムは全て、フランスの王様と称される「フランシスミオ」のジャム。ベルギー産のチョコレートクリームや、フランス産のハチミツ。どれも甘すぎず、素材そのものの甘みや香りを生かしたナチュラルな味わいで、ワンランク上の贅沢なスプレッドです。パンとの相性も最高。これ全部、つけ放題なんです。

　お気に入りのスプレッドをひたすら堪能するもよし、全種類食べ比べるもよし。美味しいだけじゃなく、とっても楽しい！

　そして、とどめの「ヴィエノワズリー」。カゴいっぱいに運ばれてきた時は、思わず感嘆の声が出ました。

　アップルパイやパンオンショコラ、クロワッサンなどたくさん！ この中から好きなものを一つ選べるなんて、幸せすぎて胸が高鳴ります。

　悩みに悩んで筆者が選んだのは「プラリネ」という大きなパン。

　デニッシュ生地にプラリネ風味のアーモンドクリームが入っているそうです。パラパラとほどけてしまいそうなほど軽くてサクサクのデニッシュ生地に、アーモンドの香ばしさとカラメルの甘さがたまりません。かなり大きくて、少食の人ならこれひとつでお腹いっぱいになるサイズでした。

「ヴィロンの朝食」はボリューム満点で、筆者たちは4人で行って全員が半分ほどしか食べられず、残りはお持ち帰りしました。この内容で1650円はかなりお得です。

　雰囲気、味、量、お値段、全てにおいて大満足の至福モーニングとなりました。すっかりハマって平日にもいきましたが、休日に比べると人が少なく、並ぶ時間も短いので、並ぶのが苦手な方はぜひ平日を狙ってみてください。

（撮影・文◎佐々木 舞）