福岡出身のグルメリポーターが激推し! 博多の名店『やま中』の「もつ鍋スープ」が衝撃的に旨い!

福岡県民が教える! 美味しいもつ鍋の作り方

 材料はもつ、キャベツ、にら、ごぼう、お豆腐、こんにゃく、にんにく、鷹の爪、あとはお好みでごまを用意します。美味しいもつ鍋を作るために気をつけて欲しいのが、「生のごぼうを使う」、「もつはケチらず良いものを使う」の2点。

 ごぼうはもつ鍋にとって具材以上に調味料としての役割が大きく、ごぼうの風味がしっかり出るかどうかで仕上がりの味が全然違います。あらかじめカットしてある水煮は使わず、ぜひ風味が強い生のごぼうを使ってください。

 もつ鍋の主役であるもつは、質によって味に大きな差が出ます。いくら良いスープを使っても、もつの脂の質が悪ければ、臭みが出たり脂っこかったりと台無しに……。また、もつは下準備が難しいので、食べるだけの状態にしてあるものを買うのがおすすめです。

 あとは、鍋にスープと食材を入れてグツグツ火を通せば完成です!

【実食】本場福岡の味はどこまで再現できるのか?

 スープはまさに博多のもつ鍋の色。表面にはもつから出た脂が層を作っていて、すでに美味しそう。スープにはもともと大量のにんにくが入っていたようで、強めのにんにくの香りが醤油のあまじょっぱい香りと相まって食欲をそそります。

 期待に胸を膨らませスープをすすると、衝撃を受けるくらい旨い! もつの脂の旨みや野菜の甘みが溶け出しているのはもちろんですが、何よりベースの醤油スープが文句なしに旨い。

 期待に胸を膨らませスープをすすると、衝撃を受けるくらい旨い! もつの脂の旨みや野菜の甘みが溶け出しているのはもちろんですが、何よりベースの醤油スープが文句なしに旨い。

 福岡独特の甘めの醤油味に昆布だしが加えてあるスープは、濃いめの味でコクが強くガツンとくる味わいなのに、しつこさは一切なく上品にまとまっています。

 醤油のしょっぱさがもつの甘みを引き立ててくれ、さらに脂っこさを軽減してくれます。スープだけで飲みたいほど主役級の美味しさなのに、しっかり食材そのものの良さも引き出す計算し尽くされたバランスと味わいは、正真正銘、博多もつ鍋の名店の味です。

【味変】『やま中』名物、味噌味のもつ鍋も味わえる

『やま中』といえば、味噌味のもつ鍋を広めたお店としても有名。このもつ鍋スープはそんな『やま中』監修だからこそ、味噌味のもつ鍋に味変することができるよう作られているんです。

 味噌と無調整豆乳を加えることで、あっという間に味噌味のもつ鍋に変化。醤油味とはまた全然違う、まろやかでこっくりした味わいになります。こちらは一層、『やま中』の味に近い! 締めの麺ともよく絡みます。

 期待以上に、福岡でいつも食べていたもつ鍋の味がして感動しました。ただ、限りなく「本場の味」を忠実に再現しているため、味が濃いめ。福岡県民以外は少し薄めるくらいがちょうど良いでしょう。このスープのおかげで、しばらくは美味しいもつ鍋店を探さなくて良さそうです。

(撮影・文◎佐々木 舞)

●著者プロフィール

佐々木 舞
「美味しい」を求め、毎月お給料の半分以上が食費に消える元グルメリポーターのwebライター。美味しいモノがあると聞けば躊躇なく国境も越える食マニアで、これまで食べ歩きした国は60カ国以上。日本のご飯が世界で一番好き。そんな私が見つけた絶品グルメをご紹介します。