ステーキはじっくり焼いちゃダメ! 15秒ごとにこまめに焼き返すと旨くなるワケ

焼き始める際、フライパンを加熱してはいけない!?

フライパンを加熱させない状態からステーキを焼き始め、15秒ごとにこまめに焼き返すフロー
フライパンを加熱させない状態からステーキを焼き始め、15秒ごとにこまめに焼き返すフロー

 また、松葉佐さんによれば、ステーキを焼く際、「15秒ごとに焼き返すほうが良い」ことに加え、下記の2点も守って欲しいとのことです。

・肉を冷蔵庫から出して室温に戻しておく
・フライパンを予熱せず、肉を入れてから火をつける(コールドスタート)

「肉を室温に戻しておく」というのはわかりますが、「フライパンを予熱せず、コールドスタート」というのは意外でした。聞けば「いきなり熱いフライパンで焼くのは肉の表面だけが急に加熱されるため、これもまた肉に大きなストレスがかかります。一方フライパンを予熱する前からフライパンに肉を入れておくことで、徐々に火を通すことができますし、また、こまめに返しなら焼くことで、肉の両面から均一に火を入れることができます」とのことでした。

 ちなみに、このコールドスタートから15秒ごとに焼き返す際のフローは写真の通り。ステーキ肉はそれなりに高額なこともあり、焼く際は絶対に失敗したくないものですが、この写真のように15秒ごとにこまめに焼けば、安定した焼き加減で仕上げることができるのだそうです。

東京ガスの実証実験・科学的根拠に基づく結果だった!

「15秒返し」「90秒返し」双方で調理したときのステーキ肉の官能試験結果
「15秒返し」「90秒返し」双方で調理したときのステーキ肉の官能試験結果

 ステーキ肉を「15秒ごとこまめに焼き返す」ことで美味しく仕上がる理由について、東京ガスは主観や偏った意見で言っているわけではありません。しっかりとした実証実験や科学的根拠に基づいたもので、写真のような調査結果も、この根拠を示す資料として発表しています。

焼き上がった肉の硬さを測る実験
焼き上がった肉の硬さを測る実験

 官能試験結果は、東京ガス所属の食のプロたち16名からの回答を元にしたデータのようですが、ここでもまた「15秒ごとこまめに焼き返す」のほうが評価が高いことがわかります。