一番美味しい肉まんはどれ!? コンビニ4社のこだわり「肉まん」を食べ比べてみた

いざハイレベルな肉まんたちを食べ比べ!

10月初旬に購入した肉まん6個。1.セブン「大入り豚まん」、2.セブン「肉まん」、3.ローソン「ジューシー肉まん」、4.ファミマ「極旨黒豚まん」、5.ファミマ「本格肉まん」、6.ミニストップ「ジューシー肉まん」
10月初旬に購入した肉まん6個。1.セブン「大入り豚まん」、2.セブン「肉まん」、3.ローソン「ジューシー肉まん」、4.ファミマ「極旨黒豚まん」、5.ファミマ「本格肉まん」、6.ミニストップ「ジューシー肉まん」

 前述の通り、今回はセブン、ローソン、ファミマ、ミニストップで販売中の肉まんを6個購入してきました。寒くなればもっと種類が出てくると思いますが、今回はこの6種類で食べ比べをします。価格やカロリーを図にしてみましたのでご覧ください。

 まず、200円超えする高価な“グルメ肉まん”が、セブンイレブンとファミリーマートに各1種類ずつあります。そのほかはすべて140円と横並び。ちなみに重さを見てもグルメタイプの2つはずっしり重いことがわかります。そこで、まずはこの突出して高価な豚まん2つから食べてみたいと思います。

重量級のグルメ肉まんはセブンとファミマの一騎打ち!

左がセブンイレブン「大入り豚まん」、右がファミリーマート「極旨黒豚まん」
左がセブンイレブン「大入り豚まん」、右がファミリーマート「極旨黒豚まん」

 まずは重さの比較です。セブン「大入り豚まん」(213円)は164gで、ファミマ「極旨黒豚まん」(213円)は140g。どう見てもセブンのほうが大きくてどっしり。

セブンイレブン「大入り豚まん」
セブンイレブン「大入り豚まん」

 セブン「大入り豚まん」は、肉まん専門店のような皮をギュッと絞るような包み方をしていてムッチリ感があります。皮を食べてみると、「おお!」と驚くほどもっちり&ほんのりした甘みで、生地の旨みも凝縮されているのがわかります。そして予想通り、1個でかなり満腹感があります。

ファミリーマートの「極旨黒豚まん」
ファミリーマートの「極旨黒豚まん」

 一方のファミマの「極旨黒豚まん」はセブンよりは小ぶりに見えますが、こちらも持ってみるとなかなかの重さがあります。皮のテクスチャーも違っていて、セブンのよりも皮の表面がツルッとしていてみずみずしい感じ。

 では、肉餡の特徴と、皮と一緒に味わったときの感想をまとめてご紹介したいと思います。

左がファミマ「極旨黒豚まん」、右がセブン「大入り豚まん」
左がファミマ「極旨黒豚まん」、右がセブン「大入り豚まん」

■セブンイレブン「大入り豚まん」
皮がふんわりしていてやや甘め。この皮が、豚肉&玉ねぎの旨みを活かす優しい“うす醤油風味”でまとめられた肉餡によく合います。餡自体もたっぷり詰まっていますが、空気感が感じられるほどよいこね具合。肉のゴロゴロ感も相まって、控えめに言って超美味。

■ファミリーマートの「極旨黒豚まん」
皮はセブンよりもつるんとしていて、甘みはほぼなし。肉餡もセブンに比べてさらに密度が高く、よりギュッと詰まった感じ。シュウマイの肉餡のような印象です。ひと口噛むと、なめらかな皮を前歯が突破した後、黒豚の上質な旨みと甘みがふわっと広がります。うーん、これまた旨し。

 正直言って甲乙つけがたいくらい優秀な豚まんで、200円超えも納得。「コンビニ肉まんって、こんなに美味しかったっけ?」と改めて感激。あえて好みを言うなら、皮はセブン、肉餡はファミマに軍配。ただし、どちらを買っても満足度は高いと思います。

140円の“庶民派肉まん”対決!

上段中央・セブン「肉まん」、上段左・ローソン「ジューシー肉まん」、下段中・ファミマ「本格肉まん」、下段右・ミニストップ「ジューシー肉まん」。ほかは前段でご紹介したグルメ肉まん2種
上段中央・セブン「肉まん」、上段左・ローソン「ジューシー肉まん」、下段中・ファミマ「本格肉まん」、下段右・ミニストップ「ジューシー肉まん」。ほかは前段でご紹介したグルメ肉まん2種

 さて、残っているのは4つの肉まん。どれも140円です。これら、いわば“庶民派肉まん”の特徴は、(1)おやつ感覚で食べられる小ぶりなサイズ感、(2)そして肉餡の味が濃い――ということです。逆に言えば、最初にご紹介した200円代のグルメ肉まんたちは、食材そのものの味わいを活かすギリギリの味付けにしていることが浮き彫りに。

 さて、この庶民派肉まんの食べ比べですが、結果から言うと、筆者が食べ進むなかで「抜きん出て美味しいな」と思ったのがセブンの「肉まん」でした。

セブンイレブン「肉まん」
セブンイレブン「肉まん」

■セブンイレブン「肉まん」
見た目からして本格的。実際、食べてみるとフカフカで柔らかく、生地の旨みも申し分なし。さらに中の肉餡も秀逸で、肉と玉ねぎ、タケノコといった具材の食感がゴロゴロ&ホロホロ。ジューシー感もありつつ、塩味も濃いめではありつつ適度で◎。

 そしてなにより、先の重量級とは違って食後感が軽いのがイイんです。筆者がコンビニの肉まんに期待しているのは、まさにこんな軽くて気軽に小腹を満たせる肉まんということもあり、140円肉まんは、ダントツでセブンイレブン「肉まん」の勝利です。

セブンの「肉まん」を半分割ったところ。具材のゴロゴロ感がわかります
セブンの「肉まん」を半分割ったところ。具材のゴロゴロ感がわかります

 2位はファミマの「本格肉まん」。皮は軽めですが、具材のたけのこのゴロゴロ感が際立っており、ぎゅぎゅっと詰まった肉餡も食べごたえアリ。3位はローソン「ジューシー肉まん」。こちらも同様に皮は軽め。肉がジューシーで同様にたけのこのコリコリ感も楽しめます。そして4位はミニストップの「ジューシー肉まん」。これは肉餡が甘辛醤油味でとろとろ。けっこう個性的な肉まんでした。

 実は、比較せずに1個だけ食べたらどれも満足のいく美味しさだとは思いますが、食べ比べると、個性のほどがかなりよくわかります。200円を超えると専門店並みのグルメ肉まんが堪能でき、一方の140円の肉まんは、おやつ感覚で軽いにもかかわらず、本格的&個性的な味を楽しめます。

 というわけで、コンビニ肉まんは、令和に入ってかなりハイレベルな進化を遂げていることがわかりました。この秋冬、ぜひいろんな肉まんを食べ比べてお気に入りを見つけてみてください。

(撮影・文◎土原亜子)