アイスコーヒーを淹れるなら、手軽にコーヒープレスで。【コーヒープレス古今東西】

挽いた豆にお湯を注ぎ、時間が来たらレバーを押し下げる。そんな簡単ステップで珈琲豆の味わいが堪能できるコーヒープレス。家事の合間に、仕事の休憩に。初心者からプロまで使えるうえに、手間いらずで実用的。なのになぜか、知名度は今ひとつ。使えばきっと好きになる、愛すべきコーヒープレスの魅力をご紹介します。

アイスコーヒーを淹れるなら、手軽にコーヒープレスで。【コーヒープレス古今東西】
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 涼しい室内で熱いコーヒーを飲む、という贅沢もあるが、真夏はどうしても恋しくなるのがアイスコーヒー。水出しで淹れたすっきりした味わいもオツだが、いかんせん抽出に時間がかかるのが玉にキズ。最近は市販のアイスコーヒーもおいしいものが出てきたが、それでもキチンと淹れたコーヒーに叶うとまではいかない気がする。風味豊かなアイスコーヒーを今すぐ飲みたい。そんなときこそ、コーヒープレスの出番だ。

【1】ホットを淹れるのと同じように湯を沸かし、その間に豆を挽く。【2】このときホットで淹れる量の約2倍、1杯分を飲むなら2人分の豆を挽く。【3】コーヒープレスに2人分の豆を入れ、1人分の熱湯を注ぎ、4分待つ。【4】たっぷり氷を入れた耐熱グラスに、プレスで淹れたコーヒーを注いで、よくかき混ぜて完成。

 濃く入れて、氷で溶かして冷やす、というごくシンプルな手順で、おいしいアイスコーヒーができあがるのだから簡単だ。冷やすことで微粉や脂浮きが気になる場合は、氷に注ぐ時に茶こしを使ったり、ペーパーフィルターを通したりするとより透明感が出る。

アイスコーヒーには、深煎りにした香ばしい豆が相性がよい、と一般的には言われるし、この時期はあちこちで「アイスコーヒー用ブレンド」の豆も販売されている。しかし、まずは手持ちの豆をアイスにして、ホットと風味がどう変化するのか、感じてみるのも楽しい。私は花のような香りのする中深煎りのエチオピアをアイスで飲むのに最近ハマっている。ゴクゴク飲みたいならさっぱりと薄め、スイーツと一緒なら濃いめ、など豆の量も好みに合わせて増やしたり減らしたり。たっぷりの氷で冷やした爽やかでビターな味わい、この時期ぜひお試しを。

●著者プロフィール

写真・文/木内アキ

北海道出身、東京在住。”オンナが楽しく暮らすこと”をテーマに、雑紙や書籍、ウェブなどで人・旅・暮らしにフォーカスした文章を執筆。プレスコーヒー歴7年。目標は「きちんとした自由人」。執筆活動の傍ら、夫と共に少数民族の手仕事雑貨を扱うアトリエショップ『ノマディックラフト』を運営中。
HP: http://take-root.jp/