フルーツが主役のパティスリー「メゾン ジブレー」のこだわりとは?【スイーツ放浪記】

選りすぐり生産者から届くフルーツたち

フルーツが主役のパティスリー「メゾン ジブレー」のこだわりとは?【スイーツ放浪記】
ビタミンカラーの黄色いひさしが目印。店のロゴにもたくさんのフルーツが描かれている

「僕の厨房には常にたくさんの果物が産地から届きます。ときには100kgなんてことも。だから、どうしても広い厨房が必要だったんです」。
 江森さんにとって“果物”は単なる素材以上の大きな意味を持っています。国内外の様々な生産者と出会い、言葉や気持ちを交わした貴重な経験から、彼らの思いもケーキにのせて表現したいと強く思うようになったとのこと。たくさんの果物のリースが描かれた、店のロゴからもその思いは伝わりますね。

 例えば白桃のパンナコッタ。「僕の桃と葡萄の先生です」と江森シェフが絶大な信頼を寄せる山梨県の小澤武春さんが手間暇かけて、減農薬生産で作った白桃を使っています。この瑞々しく程よい歯ごたえのある果肉を生かすために、カットはかなり大きめに、ミント風味のジュレはあえてギリギリのゆるさに仕上げ、白桃本来の甘さを損ねないよう、シンプルなパンナコッタを合わせました。さらに白桃をたくさん入れるために、直径の大きな容器をセレクトしたというこだわりよう。

フルーツが主役のパティスリー「メゾン ジブレー」のこだわりとは?【スイーツ放浪記】
生ケーキは20種類前後が並ぶ予定。「グラノーラにも力を入れたい」と江森シェフ

果実の旨みを閉じ込めたジェラートも必食!

フルーツが主役のパティスリー「メゾン ジブレー」のこだわりとは?【スイーツ放浪記】
入荷する果物により10種類前後のジェラートが並ぶ。シングル420縁、ダブル500円(税込み)

 そして、もう一つ、忘れてはいけないのがジェラートやアントルメグラッセ(アイスクリームケーキ)などの冷たいラインナップ。果汁をそのまま閉じ込めたようなジェラートは、果実よりも果実らしい、甘さや酸味が際立つ仕上がりに。宮崎県産の柑橘類や日向夏をはじめ、旬の希少な果物を使ったジェラートは、必ず食べたい逸品です。

●SHOP INFO

店名:MAISON GIVREE(メゾン ジブレー)

住:神奈川県大和市中央林間4-27-18
TEL:046-283-0296
営:10:00~19:00
休:月(祝日の場合は営業)

●著者プロフィール

大滝美恵子 / Mieko OTAKI

食系ライター&エディターとして仕事を始めて約四半世紀。フランス在住時にCAP Cuisine(フランス国家調理師試験)取得。パリ、そして香港を中心に、あちこちを歩き回っています。