高校生の三ツ星通信。憧れの吉祥寺『ぶぶか』で元祖「油そば」を食べてきた!

元祖「油そば」はやはりスゴかった!

1995年オープン。現在は、北口の「吉祥寺PARCO」の裏手にあります
1995年オープン。現在は、北口の「吉祥寺PARCO」の裏手にあります

 外観はカップ麺と同じ、黄色と赤の看板です。早速、お目当ての「油そば」を注文しようと思ったら、味が2種類ありました。こってりの「黒丸」、あっさりの「白丸」。なるほど~。でもここまで来て、“あっさり”で帰るわけにはいきません。友人と「こってり一択だよね」とマスク越しに一致。ただ、その黒丸にもトッピングが色々選べました。そこで、僕はシンプルに「味玉油そば」(770円)を、友人は“がっつり盛り”と書かれた野菜多めの「草食系油そば」(820円)を選択。どちらも麺が太いので少々待ち時間があります。

メニューはかなり豊富。ラーメンもつけ麺もあります
メニューはかなり豊富。ラーメンもつけ麺もあります

 店内の貼り紙には、「もはや普通のラーメンでは物足りないというマニアックな貴方に捧げる、この逸品! 体調の悪い方はご遠慮下さい」と書いてあったりして、気合いが入ります。待つこと6~7分。最初に登場したのは僕の「味玉油そば」でした。

黒丸の「味玉油そば」(770円)
黒丸の「味玉油そば」(770円)

 カップ麺ばかり食べていたため、丼の中がとても豪華に見えます。太い麺は、醤油色でつるんと光っています。よ~く混ぜて食べてみると、とってもなめらかでモチモチ。その麺に絡まり染み混んでいるタレが、まったりと濃厚です。

 もちろん、スープがないからこの麺とタレをひたすら味わうのですが、むしろ何もなくていい。オススメの食べ方にあったラー油、ニンニク、酢などを途中で入れるとアクセントになって、一層、麺と醤油ダレの美味しさが際立ちます。

 一方、友人の「草食系油そば」は、もやし、キャベツ、ネギ、ほうれん草が山のようにのっています。友人いわく、「がっつり盛りだけど、野菜の旨味と水分が醤油ダレに混ざるので、どちらかというとさっぱりで、軽い味になる」と言っていました。

「草食系油そば」820円
「草食系油そば」820円

 食べ終わってふと思ったのですが、「油そば」というと、豚の脂やニンニクのイメージが強くて、くどいと思っている人が多いかもしれませんが、『ぶぶか』のは、そうしたギトギトした感じはありません。脂感は麺の滑らかさを強調していて、ニンニク醤油ダレは麺に濃厚でまろやかな甘みを出しています。だから、くどさを感じることなく、スルスルッと食べられるのです。

 その秘密はわかりませんが、壁に書かれた文字によれば、「ぶぶかの朝は、厳選された豚の骨を砕く音から始まり(中略)、大量のとんこつと数種類の野菜を大きな鍋でじっくりじっくり、グツグツと長時間煮込んで、ぶぶかのスープはお店で毎日、毎日作り上げます」とのこと。

 というわけで、本家を食べて、ますます『ぶぶか』が好きになりました。お店と同じ味とは言いませんが、カップ麺の「油そば」も、お店同様、麺の食感や濃厚な醤油ダレに対するこだわりを感じることができて、改めてシンプルに美味しいと思いました。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

ぶぶか 吉祥寺店 外観

店名:ぶぶか 吉祥寺店

住:東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目7-1
TEL:0422-28-0015
営:11:30~20:00 ※コロナ感染拡大防止のため営業時間は変則的
休:無休