高校生の三ツ星通信。荻窪の老舗町中華『三ちゃん』の絶品炒飯と餃子が旨すぎる!

最強のサイドメニューを発見!

壁にかかっているメニュー
壁にかかっているメニュー

 というわけで、『三ちゃん』に行ってみると、皆さんいろいろなメニューを注文しています。ラーメン、チャーハン、タンメン、やきそば。ビールと餃子だけという人もいます。予想通り、メニューが多いです。が、気づいたのは、サイドメニューに餃子を注文している人が多いこと。そこで僕も、まず王道のラーメン(600円)と餃子(400円)を食べてみることにしました。

ラーメン600円
ラーメン600円

 最初に運ばれてきたのは「ラーメン」。真っ黒ではなく、澄んだ醤油色で、薄く脂が浮いており、スープを飲むと、すっきりとした醤油の香りがします。コクと甘みがあり、優しい味。ちぢれ麺の茹で加減もちょうどよく、大きな海苔の下に隠れている白髪ネギがシャキシャキ美味しいです。

 しばらくして「餃子」がやってきました。ここでちょっとびっくり。なんだか普通の餃子とは色がちょっと違うのです。皮から透けて見えるのは緑色。食べてみてさらにびっくり。一般的な餃子の餡とは違って、肉は入っているのかな? と思うくらい細かく刻んだキャベツがぎっしり。かじるとニンニクとニラの香りもほんのりとするけれど、キャベツの甘みがジュワッと口の中にほとばしります。

1人前の餃子は5個入りで400円
1人前の餃子は5個入りで400円

 ご主人に「野菜の餃子なんですか?」と聞いてみると、「ひき肉も入っているけど、キャベツとニラがほとんどだよ」とのこと。といっても、最近流行りのヘルシー餃子ではありません。キャベツの甘みだけでなく、しっかりと脂の甘みもあります。美味しくて、麺をすする合間に餃子をつまんでいるうちに、あっという間に5個食べ終わってしまいましたが…足りません。

 まだラーメンが残ってるし、あともう1皿食べたい、と追加注文しました。しかし、その間に麺がなくなってしまい、追加の餃子だけになってしまいました。それを食べながら思ったのですが、この餃子は、餃子だけよりも、ラーメンと一緒に食べるのが良かった気がしました。

 というわけで、僕は、『三ちゃん』を気に入って、よく一人で行くようになりました。ある日はワンタンメン(700円)と餃子を食べ、またある日はチャーハンと餃子をぱくぱく。サイドメニューであるはずの餃子は、なくてはならない存在。

ワンタンメン700円。つるんとした口当たりのワンタンも最高です
ワンタンメン700円。つるんとした口当たりのワンタンも最高です

 つまり、ここの餃子は、ほかの料理の美味しさをアップしてくれる欠かせない1品なのです。なかでも僕が最高のコンビだと思ったのは、チャーハンと餃子。ふわっとタイプのチャーハンで、塩・胡椒、中華出汁、油のバランスがよく、永遠に食べていられそうな優しい味がするんです。これに、キャベツたっぷりの餃子は最高!

チャーハン700円。“荻窪の味”の代表といわれているチャーハン
チャーハン700円。“荻窪の味”の代表といわれているチャーハン

 というわけで、ぜひ、この『三ちゃん』のチャーハンと餃子を食べてみて欲しいです。ちなみにこの『三ちゃん』は創業して60年。現在のご主人は2代目だそうですが、餃子の味は昔から変わっていないと教えてくれました。

(撮影・構成◎土原亜子)

●SHOP INFO

荻窪の味 三ちゃん 外観

店名:荻窪の味 三ちゃん

住:東京都杉並区荻窪5-29-20
TEL:03-3398-6582
営:12:00~22:30
休:不定休