3万円超えの高級トースター「三菱ブレッドオーブン」は買いか? サンドイッチを作ってその実力を検証

食パン以外のパンを焼くとどうなる?

食パンの場合はプレートの中央にパンを置くので、イングリッシュマフィンもできるだけ中央に並べた
食パンの場合はプレートの中央にパンを置くので、イングリッシュマフィンもできるだけ中央に並べた

 さて、トースターでは食パン以外のパンを焼く機会も多いですよね。そこで、イングリッシュマフィンを焼いて簡単なオープンサンドを作ることにしました。半分にカットしたイングリッシュマフィンをプレートの上に載せて、加熱を開始します。

 公式レシピを見てもイングリッシュマフィンの焼き方は出ていないので、とりあえず「トーストモード/8枚切り/ふつう」で焼いてみます。そういえば「ふわふわ」は約2~6分、サクサクでも約3~4分で焼き上がるので、比較的短時間で焼き上げるのが得意なようです。

 焼き上がったイングリッシュマフィンにプチトマトとモッツァレラチーズを載せ、オリーブオイルとハーブソルトをかければ完成。手軽に作れて見栄えのいいオープンサンドは、ワインのおつまみにもぴったりです。

イングリッシュマフィンはオープンサンドにするのがおすすめ。アボカドやチーズ類を載せるだけでちょっとオシャレに仕上がる
イングリッシュマフィンはオープンサンドにするのがおすすめ。アボカドやチーズ類を載せるだけでちょっとオシャレに仕上がる

 三菱ブレッドオーブンで焼いたイングリッシュマフィンは、外はパリッと、なかはふんわりしていて、普段食べるときよりもマフィンがしっとりしているように感じます。普段はサクサク派の筆者も、三菱ブレッドオーブンで焼いたパンのふわふわ加減に虜になりそうです。

焦がしがちなフレンチトーストは?

Mサイズの卵2個、牛乳200ml、砂糖大さじ2杯をよく混ぜ、そこに4つにカットした食パンを2時間以上漬ける。途中で2回裏返して、卵液をしっかり染み込ませるのがポイント
Mサイズの卵2個、牛乳200ml、砂糖大さじ2杯をよく混ぜ、そこに4つにカットした食パンを2時間以上漬ける。途中で2回裏返して、卵液をしっかり染み込ませるのがポイント

 三菱ブレッドオーブンでぜひ試して欲しいのが、フレンチトースト。食パンを2時間以上卵液に浸漬させないといけないので時間はかかりますが、手間をかけてこそ最高のフレンチトーストに仕上がるんです。

 漬け込み終えたら、プレートにバターを塗り、食パンの耳を外側にして中央に寄せて焼いていきます。このとき、卵液はできるだけ切ってプレートに載せましょう。

4枚切りの食パンが卵液を吸い込み厚みがグッと増している。フタ部分に高さ制限表示があるので、この高さを超えていないかを確認しよう
4枚切りの食パンが卵液を吸い込み厚みがグッと増している。フタ部分に高さ制限表示があるので、この高さを超えていないかを確認しよう

 あとは、「フレンチトーストモード/4枚切り」を選択して加熱を開始します。フライパンでフレンチトーストを作るときとは違い、加熱時間や火加減を一切気にかけなくていいのは、三菱ブレッドオーブンならではといえるでしょう。

フレンチトーストの場合は焼き色の設定はできない
フレンチトーストの場合は焼き色の設定はできない

 フレンチトーストが焼き上がるのにかかる時間は約8~13分とちょっと長め。低温でじっくり加熱することで、ちょうどいい焼き加減を実現するようです。そして、焼き上がったフレンチトーストがこちら。なんとも見事なフレンチトーストの完成です! フライパンで焼くと、パンがぺしゃっとなりがちですが、きれいに膨らんでいるのが印象的。

こんがりとしたほどよい焼き目が食欲をそそる
こんがりとしたほどよい焼き目が食欲をそそる

 これまでいろんな方法でフレンチトーストを作ってきましたが、過去最高に手軽においしいフレンチトーストが作れました。お店クオリティのフレンチトーストがここまで手間を掛けずに作れるだけでも、三菱ブレッドオーブンを買う価値はあるかもしれません。

メープルシロップと粉砂糖をかけて完成
メープルシロップと粉砂糖をかけて完成

 3万3000円という価格を改めて振り返ってみると、まずは1枚焼きという時点で3人以上の家族で一緒に朝食を囲む家庭にはあまり向いていないでしょう。逆に、1~2人暮らしであれば問題ありません。逆に言えば、人数が多い家族でも、食事をする時間がバラバラであれば、順番にパンを焼けばいいだけです。

 また、トーストやフレンチトーストを焼くことに特化しているので、オーブン機能を諦めきれない人も購入を迷うかもしれません。すでにオーブンを持っていて、トースターではパンしか焼かないよ、という人なら、三菱ブレッドオーブンという選択肢も大いにありえます。

 トーストの仕上がりでいえば、ふわふわ系のトーストを好む人にはぴったりですが、カリッとしたトーストが好きな人には不要かもしれません。とはいえ、食パンのポテンシャルを引き出すならできるだけ生に近いほうがいいのも事実。こだわりの食パンを食べる機会が多い人であれば、その価格以上の体験が保証されること必至です。

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●著者プロフィール

今西絢美

編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好きで、フードツーリズムマイスターの資格も持つ。