旨い店はタクシー運転手に訊け! 『あぺたいと』の両面焼きそばの美味しさの謎に迫る!

旨い店はタクシー運転手に訊け! 『あぺたいと』の両面焼きそばの謎に迫る
両面焼きそば大(2玉)1,080円、中(1.5玉)880円、小(1玉)680円。卵のせはプラス80円| 食楽web

「旅先で旨いものが食べたければ、タクシードライバーに聞くのが一番」と言います。そこでB級グルメに精通する現役運転手・荒川治さんにイチオシのお店へ案内してもらいました。

 焼きそば好きなら知っている人も多いと思いますが、私が大好きな焼きそば専門店は『両面焼きそば あぺたいと』。都内を中心に全8店あります。食べたことがないという人にはぜひ行ってみてほしいので、ご紹介したいと思います。

 “両面焼きそば”と聞くと、横浜中華街の名店『梅蘭』の名物焼きそばのように、麺を平らに両面焼いたスタイルを想像するかもしれません。が、『あぺたいと』のは違います。

 高島平本店では、厨房で作っている様子を見ることができるのでその手順を説明すると、まず、自家製の生麺を大鍋で茹でます。

麺茹でを見ていると、非常に不思議な動きをして麺を動かしています
麺茹でを見ていると、非常に不思議な動きをして麺を動かしています

 それから鉄板でそばを焼いていきます。このときに、麺を平らにして、真ん中に豚コマ肉を置き、両面焼きにします。

裏返して両面を焼く
裏返して両面を焼く

 その後、平らな焼きそばの下にもやしなどの野菜を入れて、蒸し焼きにした後、特製のソースをかけ、ヘラで優しくかき混ぜてできあがり。言葉にすると簡単に感じるかもしれませんが、このテクニックが独特でスゴいんです。

ヘラで優しく混ぜ合わせる
ヘラで優しく混ぜ合わせる

 出来上がりは、一見すると普通の焼きそばのようですが、食べてみると全然違うことがわかります。

 麺はカリカリ、パリパリの部分と、つるんとしている部分があり、特製ソースが絶妙に絡んでいます。その味が実に深いんです。辛すぎず、甘すぎず、旨みがすごい!

 さらに、モヤシはシャキシャキとしているのに、ソースの味がしっかり入っています。私はべちゃっとした“蒸し系”の焼きそばが苦手なので、この焼きそばの食感、味わいはまさに理想の焼きそばです。

1本1本をよく観察すると、カリッとしている部分がわかります
1本1本をよく観察すると、カリッとしている部分がわかります