野菜農家「キレド」がある幸せ<前編>【房総food記】

手作り惣菜や雑貨の販売も

 思いついたら即行動、がクリタさん夫妻の素晴らしいところ。こうして誕生した野菜カフェは、オープンから3年目に入り、ご近所さんたちの憩いの場になっています。何を隠そう、私もその一人。このお店が登場してから、通り過ぎるだけだった住宅街の一角が、日々の彩りをくれる場所になりました。
 店内では「キレド」の野菜も売られており、夕方の仕事帰りに野菜やお惣菜を買いに立ち寄る人も多いとか。
「ラストオーダー後の夕方を狙って、あえて来てくださる方も多いんですよ。オススメのレシピのこととかをお客様とゆっくりお話できるので、夕方は私にとっても大切な時間帯です」とケイコさん。
 ほとんどのメニューが持ち帰り可能なので、野菜のお惣菜をつまみに自宅でワイン、なんて使い方もありですよ。通年味わえる旬野菜のドリアに、夏は自家製モヒート、クリスマスには野菜たっぷりのローストチキンも登場。「キレド」の野菜料理で旬を意識する楽しみも増えました。

野菜農家「キレド」がある幸せ<前編>【房総food記01】

天井のフラワーアレンジメントは千葉市緑区「フルリール」による。テーブルの脚台は千葉県野田市のガーデンショップ「イノセントガーデン」から譲られたもの。県内各地で活動する友人たちにも支えられている。

野菜農家「キレド」がある幸せ<前編>【房総food記01】

店内には雑貨などを扱う物販コーナーも。県内・県外を問わず、クリタさん夫妻が惚れ込んだ器やガラス製品、調味料などが並ぶ。(物販コーナーだけの利用もOK)。

 季節の野菜を通じて、楽しく暮らすことを教えてくれる「キレドベジタブルアトリエ」。
「うちのお店がきっかけで、例えば、若葉区と四街道の方しか知らない野菜があるとか、なぜかこの2区ですごく流行ってる野菜の食べ方があるとか、そんなことになったら最高ですよね!」とケイコさん。うわ、それ、とっても楽しそう!

 どうです? 千葉市の印象、ちょっと変わってきませんか?

 <後編>ではいよいよ、夫・タカシさんが丹精する「キレド」の畑を訪ねます!

野菜農家「キレド」がある幸せ<前編>【房総food記01】

お店は、JR千葉駅から延びている「千葉都市モノレール」の小倉台駅が最寄り。閑静な住宅街の中にあり、駐車場も3台ある。(モノレールには、昼~夕方の時間限定フリー切符(平日のみ)や、週末限定の一日乗車券(土日祝のみ)もあるので、お出かけついでの立ち寄りもぜひ)。

●SHOP INFO

店名:キレドベジタブルアトリエ

住:千葉県千葉市若葉区小倉台5-13-4
TEL:043-232-3470
営:10:30~18:00(土日祝~16:00)※イートインのラストオーダーは全日15:30、平日16:00~18:00はテイクアウト・物販のみ。
休:月曜&第1.3日曜休(そのほか臨時休業あり)
駐車場:3台(無料)
アクセス:千葉都市モノレール「小倉台駅」から徒歩5分。
または東京方面からは京葉道路「貝塚IC」から車15分、房総方面からは同「松ヶ丘IC」から車20分。
※営業日の確認、野菜宅配の申込、畑の見学希望などはHP参照
http://www.kiredo.com/

●著者プロフィール

白井いち恵

千葉市育ち&在住の編集者・ライター。『千葉の本』『千葉の本2』(京阪神エルマガジン社)を手がけ、出身地・千葉県の知られざるおいしい&楽しいを大特集した。路線バス好きでもあり、著書に『東京バス散歩』(同上)。房総のおすすめ路線は天羽日東バス。