男の妄想食堂。ラーメンの味を爆上げする「至極のチャーシュー」を作る!

チャーシューは2種類の部位を使う

左は豚バラ。右は肩ロース
左は豚バラ。右は肩ロース

主人:チャーシューに使う肉は、豚肩ロースと豚バラの2種類だ。『ラーメン一番』は豚ロースと豚のリブロ─スを使っている。最近のこだわりのラーメン屋は鶏と豚など2種類のチャーシューを使っているところもあって、味や食感の違いを楽しませてくれるんだ。

ユースケ:うわ~、この豚肩ロース、アミタイツ履いた太ももみたいですね。

主人:豚バラの方は、くるっと丸めて、このタコ紐で縛ってくれ。ぐるぐる巻きでいい。きつめにな。

ユースケ:うわ~、きつく縛れば縛るほどムチムチしてくる!

主人:いいから早くしろ。終わったら、フライパンで焼くんだ。

主人:フライパンで焼き目がつく程度にソテーしたら、圧力鍋に入れる。

ユースケ:おっと、“秘具”っすか?

主人:変な言い方をするな。大事なのは圧力鍋ではなくて“煮汁”の方だ。

ユースケ:ちょ、ちょっと待ってください。なんで煮ちゃうんですか? チャーシューって漢字にしたら“焼いた豚”のことですよね。

主人:いいところに気づいたな。中国の焼き豚は、皮付きの豚バラかモモ肉に独自の香辛料をまぶして炉で焼いたり、吊るして炙り焼きしたりする。しかし、日本の場合、なぜかチャーシューといえば煮豚が主流なんだよ。

ユースケ:へぇ。焼き魚と煮魚じゃ、全然違うのに不思議っすね。

主人:とにかく、まずは、ネットの肩ロースと糸巻きバラに焼き目がつくまでソテーしたら、煮汁(醤油、酒、みりん、水、砂糖、創味シャンタン)とニンニク、生姜ネギの青い部分を圧力鍋に入れよう。

ユースケ:簡単ですね。あとは圧力鍋がやってくれるってわけだ。

主人:鍋に圧力がかかって、シュルシュルと音がし始めたら中火から弱火にして10分。その時間できっちり火を止めるんだぞ。

ユースケ:それ以上やったらどうなるんですか?

主人:肉が柔らかくなりすぎてボロボロと崩れちゃうんだよ。ラーメンに入っているチャーシューって、形はしっかり整っているけど、食べるとふわりと柔らかいのが旨いだろ。そのギリギリを攻めるのがチャーシューの極意でもある。圧力鍋は、時短でいい点はあるけど、途中で蓋を開けられないから、時間はきっちり計らなきゃいけない。