旨い店はタクシー運転手に訊け! 自由すぎる発想で生まれる『ライモンディ』の絶品カレーがめちゃくちゃ旨い

イノシシ鍋からヒントを得て作ったカレー

「2種盛りカレー」1,200円は、好きなカレーを2種類チョイスできます。こちらは「マトンとごぼうのスープカレー」(手前)と「ほうれん草ととり肉のカレー」(奥)
「2種盛りカレー」1,200円は、好きなカレーを2種類チョイスできます。こちらは「マトンとごぼうのスープカレー」(手前)と「ほうれん草ととり肉のカレー」(奥)

 マトンとごぼう。この組み合わせのカレーに最初は少し躊躇いました。どちらも“泥臭い”と言うイメージがあり、クセが強いかなと思ったんです。でも、あえて、それを注文してみたんです。これが予想を覆すほどの絶品。

 マトンを食べてみたら、臭みは全くなくて、とっても柔らかいし。スープは酸味とスパイスでスッキリしていて、その奥に、マトンの出汁がきいている。パラパラのライスと一緒に食べると、何杯でも食べられそうなんですよ。

 お店のマスターに「全然臭くないですね」と声をかけると、「マトンとごぼうの相性が良いですよね。お互いの良いところを引き出し合って、臭みも消えると思います」と言っていました。

 実は、この「マトンとごぼうのスープカレー」は、インドやスリランカなどのカレーの本場にもない、こちらのオリジナルです。なんでもマスターと奥さんがイノシシ鍋からヒントを得て作ったのだそう。作り方は、マトンをヨーグルトやレモンで揉み込み、それから鍋でごぼうなどの野菜と一緒によく煮てスープをとる。そこに南インドのマトンカレーのスパイス使いを応用しているそうです。

 あまりの美味しさに一気に食べ尽くしたので、もうちょっと食べたくなり、追加でライスをお代わりして「ゴーヤと豚肉のマサラ」というのも試してみました。

「ゴーヤと豚肉のマサラ」300円。ちなみにこちらのお店の野菜はほとんど有機野菜を使っていて、化学調味料は使っていません
「ゴーヤと豚肉のマサラ」300円。ちなみにこちらのお店の野菜はほとんど有機野菜を使っていて、化学調味料は使っていません

 ゴーヤの歯ごたえが良くて、トマトの酸味、玉ネギの甘みが効いていて、スパイスの香りも高く、実に爽やか。これまた作り方を聞くと。

「豚肉とゴーヤ、玉ネギ、トマトを炒めて、そこにスパイスもチャチャッと(ターメリック、コリアンダー、チリパウダー、クミン)入れて、隠し味で少々醤油。ゴーヤチャンプルーを作るような感覚でいいんですよ」

 と、簡単そうにおっしゃっていました。私はスパイスには疎いものですから、この日から『ライモンディ』さんに通い、面白いカレーを食べながら少しずつ作り方などを聞くようなりました。