東京・高田馬場で食べられる謎の料理「ほんこん飯」って何だ!? 実地調査してきた

果たして「ほんこん飯」とはどんな料理なのか?

高田馬場駅から徒歩5分ほどの場所にある『中華料理 秀永』
高田馬場駅から徒歩5分ほどの場所にある『中華料理 秀永』

 いざ店に入ると、平日だというのにほぼ満席状態、大盛況です。着席してメニューを広げてみます。炒めものなどの一品料理から、ラーメン・タンメンなどの麺類、そして丼ものなど、かなり品数が多い。そしてお目当ての「ほんこん飯」は“丼物”のページにしっかり載っていました。

店内の壁にはセットメニューも掲示してあります
店内の壁にはセットメニューも掲示してあります

「ほんこん飯ください!」と店員さんに告げると、ほかのテーブルからも「ほんこん飯2つ!」という声が上がりました。どうやらかなりの人気メニューのようです。店員さんは「ハーイ! ほんこん飯3!」と厨房に伝えています。

 その厨房からは中華鍋を振って炒めものを作るリズミカルな音が聞こえてきます。待つこと数分。待ちに待ったほんこん飯が味噌汁とともに登場しました。

「ほんこん飯」900円(味噌汁付き)
「ほんこん飯」900円(味噌汁付き)

 ご飯の上に野菜と肉の炒めものがぶっかけられており、さらにトップに目玉焼きがのっています。まずは目玉焼きをずらし、スプーンで肉と野菜をすくってみます。確認できるのは豚肉、白菜、小松菜、そしてキャベツも少し入っているようです。

 口に運ぶと、まずニンニクの香り、そしてピリッとした豆板醤の刺激が。しかし辛いわけではなく、しばらくすると甜麺醤の甘味を感じるマイルドなコクがじんわり口に広がります。回鍋肉(ホイコーロー)に似ていますが、それともどこか違う、独特の味わいです。

豚肉のやわらかさと脂身の旨味、そしてシャキッとした野菜がたまりません
豚肉のやわらかさと脂身の旨味、そしてシャキッとした野菜がたまりません

 柔らかい豚肉とシャキシャキの野菜のコントラストが絶妙で、かつしっかりした味付け。これはかなりご飯が進みます! 味自体はオーソドックスな雰囲気ですが、「うん、コレコレ」と思えるような、安心感と信頼感のある美味しさ。人気があるのもうなずけますね。

 最後に目玉焼きの黄身の部分を破ると、トロ~リと半熟の黄身が流れ出し、それが豚肉や野菜をコーティングしてくれて、よりコク深くまろやかに味変ができます。うっ、旨い! あっという間に完食しましたが、けっこうなボリューム。お腹いっぱいになりました。さすが学生の街・高田馬場…!

流れ出る卵の黄身を具材と混ぜて食べると、これまた美味!
流れ出る卵の黄身を具材と混ぜて食べると、これまた美味!

 あとで調べてみたら、どうやらこの「ほんこん飯」、香港のタクシー運転手さんが仕事の合間に急いで食べるぶっかけご飯を再現した丼ぶりとのこと。だからこのネーミングなんですね。ほかではなかなか見かけない「ほんこん飯」、高田馬場に行く機会があったら、ぜひ一度食べてみてください。

(取材・文◎ペコ太郎)

●SHOP INFO

中華料理 秀永外観

店名:中華料理 秀永

住:東京都新宿区高田馬場2-8-5
TEL:03-3208-6258
営:11:30~14:15、17:00~21:40
休:日曜