『餃子の王将』と『大阪王将』の「天津飯」はどっちがウマい? 何がどう違うのか食べ比べて旨さの秘密に迫る!

大阪王将の美しい「天津飯」はシンプルさが秀逸

『大阪王将』浜田山店
『大阪王将』浜田山店

 入店してさっそくメニュー表を開いて「天津飯」を探します。見つけたのは「ふわとろ天津飯」(500円)。『餃子の王将』より61円も安い! そのほか天津飯のアレンジメニューとして「ふわとろ麻婆天津飯」(790円)があったので、この2つをオーダーしてみました。価格的には単品の「四川麻婆豆腐」(700円)が天津飯にのっているだけあって、さすがに高いですね。

 まず登場したのは、「ふわとろ天津飯」。運ばれてくるなり、思わず「おおっ」と心の中で声が出ました。満月のようにまんまるでなんとも美しいじゃありませんか!

大阪王将の「ふわとろ天津飯」500円
大阪王将の「ふわとろ天津飯」500円

 カニ身が入った『餃子の王将』と違い、具材は玉子のみというシンプルさですが、たっぷりの餡に浮かぶまんまる玉子でかなりのインパクトです。レンゲを入れてみても、やはり具材はなく、玉子とご飯だけ。なんという潔さ!

 しかし天津飯といえばカニ玉だと思っていたので、カニなしってアリなのか…? と怪訝に思いつつ食べてみると、これが予想のはるか上を行くウマさ。しかもれっきとした天津飯の味。餡のとろみ具合は『餃子の王将』より緩めですが、甘すぎずしょっぱすぎず、旨味がしっかり染み込んでいます。

 なによりも玉子部分がめちゃくちゃ美味しい。そして分厚い! 一見すると薄焼き玉子で覆われているように見えますが、厚みが3センチくらいあるでしょうか。しかも商品名通りのふわとろ具合!

玉子たっぷりで、中のたまごはふわふわで分厚い! なんでも『大阪王将』独自の秘密素材を加えることでふわとろにできるんだとか…
玉子たっぷりで、中のたまごはふわふわで分厚い! なんでも『大阪王将』独自の秘密素材を加えることでふわとろにできるんだとか…

 白いごはんの上には白ゴマが散らしてあって、小さな粒なのに、ゴマの風味が際立ち、食感もほどよいアクセントになっています。カニもなければネギもなく、ただ卵とゴマとご飯だけ。シンプルですが、そんなことを微塵も感じさせないくらい、玉子のふっくら具合といい、餡の美味しさといい、めちゃくちゃイイ! これがたった500円とは…正直スゴいです。

 ちなみに、店内のポスターによれば、毎月18日はこの美味しい玉子がダブルになるそうです。なんという太っ腹!

ただでさえ量の多い玉子部分が、毎月18日に2倍になるそうです(食楽web)
ただでさえ量の多い玉子部分が、毎月18日に2倍になるそうです(食楽web)

 天津飯を夢中でかっこんでいると、もう1品の「麻婆天津飯」が運ばれてきました。先ほどのシンプルな「ふわとろ天津飯」の餡の代わりに、四川麻婆豆腐がたっぷりかかっています。豆腐とひき肉が加わって、めちゃくちゃボリューミーです。

大阪王将の「麻婆天津飯」790円
大阪王将の「麻婆天津飯」790円

 食べてみると、この四川麻婆豆腐がかなり美味しい。山椒が効いていて、スパイシー。まろやかな天津飯との相性もバッチリです。しかもこの麻婆豆腐、『餃子の王将』の「極王天津飯」のタレようにシャバシャバのスープ状ではないので、ご飯を侵食せず、ご飯と麻婆豆腐として食べることもできます。

「四川麻婆豆腐」を単品で頼むより「麻婆天津飯」はおトク!
「四川麻婆豆腐」を単品で頼むより「麻婆天津飯」はおトク!

 ちなみに、「四川麻婆豆腐」(700円)、「天津飯」(500円)を単品でそれぞれ頼むと1200円になりますが、「麻婆天津飯」なら790円で両方味わえるので、ある意味おトクです。

 というわけで、『餃子の王将』、『大阪王将』の両店の天津飯を食べてみて、どちらも家庭では実現できない卵のふわとろ感とタレの美味しさに感激し、なおかつ両者ともに500円台というリーズナブルな価格で、ものすごく満足感の高い味と量でした。

 結論として、どちらが美味しいかは人それぞれの好みではあると思いますが、個人的には『餃子の王将』の“ザ・王道”といった趣の「天津飯」+チーズトッピングが斬新で美味しくて、どハマりしそうな予感です。そして『大阪王将』は玉子がめちゃくちゃ美味しいので、18日に行ってダブル玉子の天津飯を試してみたいと思います。みなさんはどっちがお好きですか?

(撮影・文◎土原亜子)