ひとりメシでも大満足! 東京で一度は食べておきたい老舗食堂の「最強定食」5選

国宝級にウマい! 荻窪の名店『ことぶき食堂』の名物「ブタカラ定食」

これが名物「ブタカラ定食」(1000円)。ご飯、味噌汁、香の物、そして味変用にタルタルソース(50円)を追加
これが名物「ブタカラ定食」(1000円)。ご飯、味噌汁、香の物、そして味変用にタルタルソース(50円)を追加

 “からあげ”というと、鶏のからあげ(トリカラ)を思い浮かべる人がほとんどでしょう。しかし実は豚肉のからあげで人気のお店が荻窪にあります。それが『ことぶき食堂』。

 看板メニューは「ブタカラ定食」です。ブタカラとは、豚肩ロース肉に片栗粉をまぶしてラードで揚げたものに、醤油や酢、ニンニク、ショウガなどで味付けしたタレをからめたもの。まずはその量に度肝を抜かれます。一瞬、完食できるか不安になってしまうほどにてんこ盛り。ブタカラと一緒に千切りキャベツが添えられています。

JR中央線ほか荻窪駅北口から徒歩15分ほど。環状8号線沿いに佇む『ことぶき食堂』
JR中央線ほか荻窪駅北口から徒歩15分ほど。環状8号線沿いに佇む『ことぶき食堂』

 ひと口食べてみると、サクッとした歯ざわりの衣。その先に待っている肉の旨みと柔らかさが相まって“サクトロ”食感とでも表現したくなる噛みごたえです。ラードのコクのある風味が口いっぱいに広がったかと思うと、それが砂にまいた水のごとく舌に吸い込まれていきます。

千切りキャベツを圧迫するブタカラの量に圧倒されます
千切りキャベツを圧迫するブタカラの量に圧倒されます。キャベツも味が染みてウマい!

 あまりの美味しさに無意識に肉を飲み込んでしまい、反射的にご飯で追いかけます。ご飯がすすむ、というより白米のアシストが必須。舌が吸収しきれなかったブタカラの味を、ご飯が見事に集めて胃袋に送り出してくれます。ブタカラ⇒ご飯⇒ブタカラ⇒ご飯という無限ループが止まりません…!

 また、自家製の胡瓜の糠漬けを長めに漬けて古漬けにしたものを、ピクルス代わりに使った自家製タルタルソースは玉子感が強く酸味ひかえめ。豚肉の旨味をさらに引き立ててくれる超優秀バイプレーヤーで、ブタカラにつけるとこってり感が和らぎ、美味しさがさらに増します。

削り節の風味が絶品の味噌汁。これが実に美味しい!
削り節の風味が絶品の味噌汁。これが実に美味しい!

 そしてこの店は味噌汁も旨い。定食で味噌汁がマズいとガッカリするものですが、こちらは違います。かつおなど数種類のけずり節でダシをとっているそうで、旨み・風味が実に爽やかで滋味深い一杯。こってりしたブタカラとのコントラストが絶妙で、食事のリズムをいい感じに整えてくれます。

 ちなみにブタカラ定食は400円で「肉特盛」もできるので、ガッツリ食べたい人はオーダー時に伝えるのをお忘れなく。

●SHOP INFO

店名:ことぶき食堂

住:東京都杉並区桃井1-13-16
TEL:03-3390-0545