からあげ王国・大分の名店の味を受け継ぐ『塩唐揚げ専門店きづ』の気絶しそうなほどウマい「塩からあげ弁当」とは?

塩の旨みが最高すぎて一瞬でKOされそう!

1個40gほどありそうな塩からあげ
1個40gほどありそうな塩からあげ

 こちらの塩からあげは、国産若鶏のモモ肉のみを使用し、秘伝の塩ダレに二度漬けして味付けしているのが特徴。衣は北海道知床産の清里澱粉、揚げ油は高級菜種キャノーラ油と、素材選びにも抜かりはナシ。そして嬉しいことに、お弁当にはその塩からあげが5個も入っているんです!

 いざかぶりついてみると、やや厚めの衣の「パリッ!」「ガリッ!」という小気味いい歯ざわりが最高。衣の粉は清里澱粉1種類のみだそうですが、味付けに使う塩ダレを含ませた粉と、そうでない粉をブレンドしながら粉付けしているそう。これにより、軽やかな食感の衣に仕上がるのだとか。確かに余分な油が残った感じがまったくない、ものすごく爽快な歯ざわりになっています。

肉汁もじっとりとにじんでご飯と合う! ちなみに弁当のお米は「あきたこまち」を使用しているそう
肉汁もじっとりとにじんでご飯と合う! ちなみに弁当のお米は「あきたこまち」を使用しているそう

 このからあげ、塩からあげなので当然といえば当然なんですが、塩味がめちゃくちゃいい仕事をしています。濃厚な塩の風味が、フワリとやさしく、それでいて加速度的に口の中を席巻していきます。舌ものども、塩の旨みに一瞬でノックアウトされてしまいそうです。

砂ずり塩唐揚げ。大ぶりで食べごたえもあり、お酒のアテにもピッタリ!
砂ずり塩唐揚げ。大ぶりで食べごたえもあり、お酒のアテにもピッタリ!

 そして、もう一品オーダーしていた砂ずりは、その大きさにまずびっくり。適度にアゴが鍛えられそうなコリフワ食感がいい!噛めば噛むほど旨みがしぼり出されてくるよう。ちょっとピリ辛な味付けなので、お酒のアテにもちょうどいいでしょうね。

オーダーが入ってから揚げるのが大分流!

粉付け中の鵜飼店長
粉付け中の鵜飼店長

 ところでこちらのお店、オーナーの齊藤さんのほか、店長の鵜飼剛さん、スタッフの齋野正太郎さんの3人で切り盛りしています。3人ともからあげ作りの技術をしっかり習得していて、中でも鵜飼店長は”揚げの達人”なんだとか。粉付けから揚げるところまでを見せてもらいましたが、軽快な手の動きに感心しきりです。

「粉付けのときは素手でやるんです。手袋を使うと粉の微妙な配合がわからなくなるんですよ」と鵜飼店長。手のひらに神経を集中させているんですね。う~む、これぞまさに大分仕込みの職人技!

微妙な手ざわりを頼りに粉の微妙な配合を確かめつつ粉をつけていきます
微妙な手ざわりを頼りに粉の微妙な配合を確かめつつ粉をつけていきます

 前述の通り、『きづ』ができたのは2022年5月。オープン間もないのに、すでに主婦のお客さんを中心に大人気だとか。ちなみに、夕方17時からは立ち飲みもOK。塩からあげをアテにビールも最高ですね。ぜひ一度、本場仕込みの塩からあげを味わってみてください!

●SHOP INFO

塩唐揚げ専門店きづ外観

店名:塩唐揚げ専門店きづ

住:東京都世田谷区成城2-35-11
TEL:03-5727-8114
営:テイクアウト11:00~21:00
  イートイン11:00~17:00
  立ち飲み17:00~21:00
休:水曜

●著者プロフィール

松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。