1.5kg超のデカ盛りラーメン! 湘南の老舗町中華店『味の古久家 藤沢店』の「ジャンボらーめん」に挑戦してみた

確かにジャンボ! ワクワクするボリュームの「ジャンボらーめん」 1553g

「ジャンボらーめん」650円。1.5kg超えで650円って、大喰いさん大歓喜! 昭和の価格据え置きです
「ジャンボらーめん」650円。1.5kg超えで650円って、大喰いさん大歓喜! 昭和の価格据え置きです

 目の前にやってきたのは、ひと回り大きめな器に大きなメンマが乗ったらーめん! 早速計測です。直径25cmの器に重さは1553g(器の重さを除く)。1.5kg超えで650円って、本当にいいんですかっ? そもそも、並のサイズでも650円で食べられるところ、ほとんどないのに、良心的すぎるボリューム&価格設定。朝から行列ができるのにも納得です。

 計測が済んだら一口! 澄んだ醤油のスープに太麺、みんなが大好きな、正統派醤油ラーメン。キリッとしつつもほんのり甘さがあり、そしどこか懐かしい美味しさ。昭和の支那そば感たっぷり。多分、鶏油が程よいコクになっている。とても食べやすくてスルスルと口の中に入っていく感覚です。

おそらく鶏油? が浮かんでいる澄んだスープはホッとする優しい味わい。メンマも大きくて食べ応えあり!
おそらく鶏油? が浮かんでいる澄んだスープはホッとする優しい味わい。メンマも大きくて食べ応えあり!

「スープは鶏ガラ、豚足、豚ガラ、鶏皮などからとったもので、タレは醤油、麺は太麺で自家製麺。茹で前で280gですね。具はモヤシ、ニラ、ニンジンを炒めたものに、メンマ、煮卵、ネギ、自家製のチャーシューになります」と話すのは店長の長町匡祥さん。おそらく、この鶏皮を煮出した際の鶏油なのかな? 自家製麺に自家製チャーシュー、実はとても手の込んでいる誠実さを感じるラーメンです。

 そもそも、このジャンボらーめんが生まれたきっかけは?「昭和の時代に、学生さんを迎え入れるためにできたメニューなんですよ」。なるほど。10~20代の腹ペコ学生さんが満足できるように、このボリュームになったんですね。

ちょっとだけウェーブのかかった自家製麺。茹で前280gだから、おそらく茹で後は400g前後はある気がする
ちょっとだけウェーブのかかった自家製麺。茹で前280gだから、おそらく茹で後は400g前後はある気がする

「ジャンボらーめん」(650円)の他のメニューも実はかなり良心的価格。名物の「らーめん」は598円、「特製焼きそば」は693円、「お子様らーめん」は250円。そしてサイドメニューの餃子・シュウマイ・春巻きは各320円。学生さんはもちろん、お子様にもとっても優しい価格です。

「それは先代からの教えですね。ラーメンは庶民の食べ物だからって。『古久家』の粋な部分なんですよ」と店長。なので、「ジャンボらーめん」は、若い頃からずっと食べている常連さんとか、学生時代に世話になったからと子供や孫と一緒に店にくる人など、それぞれにストーリーがある人が多いとのこと。多い日には1日で40食も注文が入ることもあるそうです。

「ジャンボらーめん」と一緒に注文したい「ハーフ炒飯」528円

麺類とセットで頼む人が多い「ハーフ炒飯」528円。ちなみに一人前の「炒飯」は748円。グリンピースが頂上に
麺類とセットで頼む人が多い「ハーフ炒飯」528円。ちなみに一人前の「炒飯」は748円。グリンピースが頂上に

 そして、ラーメンと一緒に頼みたい、最強のサイドメニューが「ハーフ炒飯」。もちろんスープ付き。シンプルなたまご&ネギチャーハンで、刻んだ自家製チャーシューも入っています。これが、らーめんとは違う食感かつ、塩味が効いていていいアクセントに。ラーメンを2~3口すすって、チャーハンを一口。あ~、これを待っていた! ラーメンと餃子もいいけれど、ラーメンとチャーハンの、このがっぷり四つというか安定感というか。さっきまで感じていた癒しに幸福感がプラスされていきます。

「うちの『ジャンボらーめん』は大喰い、というほどではないので、一緒に頼む人は結構多いですよ」。確かに3kgとか5kgとかチャレンジメニューみたいなとんでもない量ではないけれど、1.5kgのラーメンにさらに追加で頼む人が結構いるとは!

らーめん時々炒飯、これがいいっ! 炭水化物に炭水化物、背徳的だけれどやっぱり旨い!
らーめん時々炒飯、これがいいっ! 炭水化物に炭水化物、背徳的だけれどやっぱり旨い!

 ちなみに炒飯は店頭販売もしているので、買って家で食べることも可能。ラーメンも生麺とスープの素を売っているので、家で再現も可能です。ただ、ショーケースの中には餃子とか春巻きやザーサイなど中華お惣菜が色々あるので、ついでにあれもこれも、となってしまうこと確実です。

 そして毎週木曜日の15時からは、「焼き立て叉焼」を100g497円で販売。「ジャンボらーめん」の写真でお気づきの方もいるかと思いますが、ここのチャーシューは縁の赤い本格叉焼。店に食べにきたお客さんの8割が購入するほどの人気だそうです。「焼き立て叉焼」目的で木曜日に来る人も多いんだろうなぁ。

「王道の中華そば、いつ来ても変わらぬ味です。親子3代、4代で通っていただいているお客様も多いんですよ」(店長の長町匡祥さん)
「王道の中華そば、いつ来ても変わらぬ味です。親子3代、4代で通っていただいているお客様も多いんですよ」(店長の長町匡祥さん)

 これからの暑い季節、おすすめなのはゴマたっぷり、食欲をそそる酸味が心地よい「サラダ冷麺」(880円)。また、「サンマーメン」(777円)や「汁なしサンマーメン」(880円)は、プラス220円で野菜2倍の特盛オーダーもできます。

 また、オフタイムまたはお休みの日など時間に余裕があるときは、ごま油が効いたモヤシ炒め・秘伝ダレの窯焼きチャーシュー・自家製メンマ・やみつき味ザーサイの4品だけれど「古久家自慢の三点盛り」(495円)とビールまたはレモンサワー各600円で楽しんだ後に、シメでラーメンや焼きそば、チャーハンというのもおすすめ。

 濃厚鶏白湯とか豚骨ラーメンなど、今時の濃厚系も好きだけれど、昭和を感じる醤油ラーメンやタンメンが食べたい! と思ったら藤沢の『古久家』に行けば間違いなしですよ!

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

味の古久家 藤沢店外観

店名:味の古久家 藤沢店

住:神奈川県藤沢市南藤沢2-1-3 ダイヤモンドビル B1F
TEL:0466-23-6777
営:11:00~20:00(L.O.19:30)、店頭販売は10:00~
休:不定(ダイヤモンドビルに準ずる)