京都の名物ヤキメシは真っ黒!『新福菜館』(麻布十番)の人気メニュー「ヤキメシ」の旨さの秘訣とは?

黒い=濃いではない! あっさりなのにコク深い旨さにハマる

 お店は麻布十番の大通り沿いにあり、駅から徒歩1分という好立地にあります。訪れたのは13時半頃。店の前に5人程並んでいたのですが、ラーメン店ならではの回転の早さで、すぐに店内に入ることができました。並んでいる間に、外の食券機で食券を買っておきましょう。

 店内はカウンター6席、2人掛けのテーブル席3つで、こじんまりとした雰囲気。おひとり様の男性客が圧倒的に多く、注文しているのもやはり、名物の「中華そば」と「ヤキメシ」がほとんどでした。

「中華そば」並750円、小600円
「中華そば」並750円、小600円

 まずやってきたのは底が見えないほど黒いスープの名物「中華そば」。てんこ盛りのネギとモヤシ、薄切りのチャーシューが盛られています。懐かしいラーメンの器にもほっこり。さっそくスープからいただいてみましょう。

 ひと口スープをすすると、醤油と鶏ガラのコク深い旨みに圧倒されます。醤油ならではのしょっぱさはなく、香ばしさとあっさりした口当たりが印象に残ります。一見、誰が見ても味が濃く見えるスープは、見た目ほど濃くないのに驚きです。

[食楽web]
[食楽web]

 麺は中細のストレートタイプで、絶妙な茹で加減でコシがあり、スープがよく絡みます。黒いスープなので、ほんのり醤油色になっているのもいい。

 スープと麺を引き立てるように添えられた薄切りのチャーシューは、ほろほろな食感! 口の中ですぐになくなっていきます。たっぷり入ったネギともやしのシャキシャキ食感もいい仕事をしています。スープに麺、具材……、一皿全てが計算され尽くされた完璧な一杯でした。

今回の主役! 醤油を活かした黒い「ヤキメシ」のお味は?

「ヤキメシ」大700円、並540円、小430円
「ヤキメシ」大700円、並540円、小430円

 一番気になったのは、黒く照り輝く「ヤキメシ」。こちらも、香ばしい醤油ダレをベースにしたシンプルな味わいにハマる人続出の『新福菜館』の名物です。

 実は、「ヤキメシ」と呼ぶのは関西だけなのだとか。チャーハンと似て非なるもので、味付けも違えば見た目も少し異なり、関西では家庭の味として身近にある食べものなんです。こちらの「ヤキメシ」は、そんな家庭の味を思い起こさせる懐かしい味わいでした。

 具材はとてもシンプル。卵にネギ、細かく刻んだチャーシューがごくわずかに入っているだけで、醤油の香ばしさや醤油ダレの旨みを引き立てます。通常のチャーハンより味は濃いめですが、決して「濃く」はなく、「コク」が感じられる絶品ヤキメシです。

 中華そば好き、チャーハン好き、ヤキメシ好きなら『新福菜館』は避けては通れないお店。アレンジのないド直球の美味しさにシビれること間違いないでしょう。

(撮影・文◎道面 梓)

●SHOP DATA

新福菜館 麻布十番店

住:東京都港区麻布十番1-2-5
TEL:03-6441-3395
営:11:00~23:00(L.O.22:30)
休:無休
https://shinpukusaikan.com/menu.html