“麻辣好き”がハマりまくる「火鍋ラーメン」は、四川料理を熟知したシェフの渾身作!

骨抜きにされた!「火鍋ラーメン」の味は?

「火鍋ラーメン」950円
「火鍋ラーメン」950円

 登場した「火鍋ラーメン」は、燃えるような真っ赤なスープに、キラキラと脂が表面を覆い、大小の唐辛子、豚肉には粉の唐辛子がたっぷりと散りばめられて、辛いものが苦手な人にとってはまさに地獄絵図。そして、ここで、ますますこの事件性の厄介さを再認識する。なぜなら四川の麺料理といえば「まぜ麺」が主流。汁は一滴もない。

 ちなみに、筆者は辛いものが嫌いではない。むしろ、好きな方である。そこで、レンゲになみなみとスープをすくって口に運ぶと、花椒や唐辛子の爽やかな香りが鼻を突き抜け、むせかえるような辛さが舌を刺す。「辛っ!」。が、その後やってきたのは、極ウマの辛味噌のような豆板醤のまろやかなコクと、豚の脂の上品な旨み。

 思わず「何これ、旨っ、うまうま」と声が漏れ、舌も心もフィーバー状態に陥る。麻辣味のスープが、細麺によく絡み、すする度に辛ウマが口中に広がっていく。もはや骨抜きになるほどの旨さに、すっかり参ってしまった。