ビール工場併設のカレー店?高円寺に誕生した『アンドビール』の噂の真相

ビール工場併設は本当だったが‥‥

ビールは250mlが500円。500mlは900円
ビールは250mlが500円。500mlは900円

 この日のビールは、すべて山梨県・甲府市『アウトサイダー ブルーイング』のものだという。その中から、「干し柿から採取した天然酵母を発酵させて作ったビール」という「トリペル」を選んでみた。飲んでみると、花のような香りがして、ほのかな酸味。美味しくて、カレーを頼む前に、もう1杯違う味を試したくなった。

 今度は、女性に人気だという「ベルジャン ホワイト」。オレンジピールの香りがして、普段飲んでいる大手の生ビールとは違い、苦味も少なくて、スパイスの味がはっきりとわかる。楽しくなってきて、さらに、もう1杯。「スコティッシュスモークエール」を注文。こちらはブナの燻製チップを使用しているそうで、燻製香が深くて食欲がわいてきた。そろそろカレーを、と思ったところで、思い出した。ビール工場のこと調べるんだった。

 カレーを注文がてら先ほどの女性スタッフに尋ねると、確かに店の奥にビール工場を作っているのだと教えてくれた。だが、
「ビール製造の認可はいろいろ条件をクリアしなくてはいけなくて、実は自家製ビールはまだ出せていないんです。今は、私が修行させていただいた『アウトサイダー ブルーイング』などのクラフトビールを出しているんですよ」と言う。

週末カレー定食1,000円。後ろにあるのは「トリペル」500円/250ml
週末カレー定食1,000円。後ろにあるのは「トリペル」500円/250ml

 あの情報は半分、本当だったが、今はまだないということでちょっと残念。ただ、先の若い彼女・安藤祐理子さんが醸造家だということがわかった。さらに詳しい話が聞きたかったが、その前に、注文した「週末カレー定食」を食べなくては。

 この日は、キーマカレーとスパイスで炒めたナスとジャガイモ、エッグマサラ、チキン65(鶏ムネ肉と砂肝のカレー)のワンプレートセット。それぞれの具材に異なるスパイスが施されていて、食感も違って楽しい。
 ビールとカレー。どちらも強い香りなので喧嘩しないかな、と思っていたが、飲みながら食べていると、とても相性が良く、“仲良し”だということに気づく。ますます面白くなってきた。やはり、「カレーアンドビール」なのだろう。