カツサンド好き必食! 西荻窪『とんかつ けい太』の1日10食限定「牛豚フィレカツサンド」が絶品すぎる

こだわり抜いたカツサンドに感激必至!

お店は完全予約制。写真は平日ディナー限定「食べ比べ膳 上フィレ」2500円
お店は完全予約制。写真は平日ディナー限定「食べ比べ膳 上フィレ」2500円

 1日10食限定「けい太特製食べ比べフィレカツサンド」は、牛フィレと豚フィレがどちらも入ったひと品。

「オープン以来、お土産用のカツサンドのご要望は多くいただいていたんですが、揚げたてを提供するとんかつにこだわっていることもあり、カツサンドになかなか着手できずにいたんです。でも、とうとう完成しました!」と笑顔の青木さん。

店主の青木啓太さん。実家は鹿児島で養豚場を営んでいる
店主の青木啓太さん。実家は鹿児島で養豚場を営んでいる

「カツサンドで使用している豚肉は“六白黒豚”のフィレ肉、牛肉は国産のフィレ肉です。とくに六白黒豚は、僕の実家・鹿児島の養豚場で育てている豚なんです。餌を含めてさまざまな研究をしながら育てていて、肉質が締まっていながら柔らかく、甘みが濃いのが特徴です」(青木さん・以下同)

 しかし、とんかつとカツサンド、同じカツなのに、どう揚げ方を変えているのか? その違いを聞いてみると、

「お店で提供するとんかつは、低温のラードでゆっくりと揚げ、最後に高温でサッと揚げる、いわゆる2度揚げ方式です。しかし、今回完成したテイクアウト用のカツサンドは、最初から高温で揚げ、衣をカリッとさせた後にラードから取り出し、予熱で30~40分かけてじっくり火入れしていく方法なんです」

 つまり、とんかつとカツサンドは真逆の方法で作るということ。それにしても、予熱時間の長さに驚きますね。

こちらは店で提供するとんかつ。こちらは最初は低温でゆっくりと揚げる
こちらは店で提供するとんかつ。こちらは最初は低温でゆっくりと揚げる

 この方法で作るカツサンドの利点は下の通りだそうです。

(1)冷めても衣のサクサク感や香ばしさが持続
(2)カツから水分が出すぎないので、パンがベチャッとしない
(3)肉も揚げたて同様にしっとり柔らかさをキープできる

 だから、揚げたてでなくとも、家に持ち帰ってからでもカツサンドの美味しさを存分に楽しめるんですね。

「とはいえ、1番美味しいのは1時間以内に食べること。そこで、あらかじめお持ち帰り時間を伺い、逆算してご提供しています。その関係上、カツサンドも完全予約制で、1日10食限定にせざるを得ないんです」と青木さん。

 確かに、ここまで手間暇かけて作る繊細なカツサンドとなると、予約必須で数量限定なのもうなずけます。

こちらは牛フィレのカツサンド。パンにもこだわり、カリッ&サクッっとした食感が際立つカツサンド専用の硬めのパンを作ったそうです
こちらは牛フィレのカツサンド。パンにもこだわり、カリッ&サクッっとした食感が際立つカツサンド専用の硬めのパンを作ったそうです

 というわけで、実際に筆者も「けい太特製食べ比べフィレカツサンド」をテイクアウトし、近所の公園で食べてみることにしました。

1日10食限定「けい太特製食べ比べフィレカツサンド」1980円(7/11までの特別料金)
1日10食限定「けい太特製食べ比べフィレカツサンド」1980円(7/11までの特別料金)

 オレンジ色のボックスを開けると、カツサンドは豚フィレと牛フィレの2種類で計4切れ。ポテトやピクルスなどの副菜も入って1980円。けっこう値が張りますが、食べてみると大いに納得。というより、完全にノックアウトされました。

断面も美しいカツサンド。副菜も手抜かりなしで美味
断面も美しいカツサンド。副菜も手抜かりなしで美味

 ほのかに温かさが伝わってくる豚フィレサンドをつまみ、ひとくち噛んだ瞬間、薄いパンのサクカリ食感と共に、パン粉の衣の香ばしさが鼻から脳天に突き抜けていきます。その先には、豚フィレ肉の弾力のある繊維が歯に当たり、続けて口中にじゅわ~っと肉の甘みと旨みが充満します。

 一方の牛フィレサンドもまた、しっとり柔らかいんですが、豚フィレとはまったく違う食感と味です。あえて表現するなら、赤身のジューシーな肉汁は、もはやワインのように酔えそうな甘美な味わいです。

 これは、今まで食べてきたカツサンドとは完全に別物です。香りも食感も味も、何もかもが極上なんです。