『餃子の王将』の裏メニュー「エビチリのっけ天津飯」を注文してみた!

裏メニューを注文できるのか?

「天津飯」の餡なし。奥は「海老チリソース」
「天津飯」の餡なし。奥は「海老チリソース」

『餃子の王将』に入店し、メニュー表を眺めます。裏メニューの構成要素である「天津飯」(480円)と「海老のチリソース」(620円)の存在を確認します。そして、若い女性スタッフの方を呼んで注文することにしたのですが……。

筆者「すいません、天津飯を餡なしで、そこに海老のチリソースをのせてチーズをトッピングしてもらいたいのですが」
店員さん「はい。単品でご注文いただき、ご自身でのせていただけますか」
筆者「あ、はい」

 …何か思ってたのと違います。

 単品をそれぞれ注文して自分で作るのなら、ただ自由な食べ方をしているだけです。期待していたのは、もっとこう店員さんがハッとこちらを二度見するなどしたうえで、アイコンタクトで「お客さん、タダモノじゃないね」というような素振りをみせた後、そそくさと厨房に戻って裏メニューをこっそり作ってくれる…という、禁酒法時代のアメリカのバーのような流れでした。

 ひょっとしたらこの若い店員さんは “裏メニュー”を知らないのかもしれません。とはいえ、「“裏メニュー”を楽しみにしてたんですから、ぜひ厨房で天津飯にエビチリをのせたのを作ってください」などと頼む勇気があるわけもなく、結局「天津飯と海老チリを単品で」とお願いすることに。せいぜい「天津飯は餡なしで」とだけは告げました。

 ええ、仕方ありません。思っていた裏メニューのイメージとは違いましたが、こうなったら自分で作ります。

「海老のチリソース」620円(ジャストサイズは334円)
「海老のチリソース」620円(ジャストサイズは334円)

 というわけで、到着した天津飯の餡なしバージョンに、海老チリソースを自分でチマチマとのせていきます。「自分はいったい何やっているんだろう」という気もしてきますが、黄色いとろとろ卵の上に赤い海老チリがのるにつれ、どんどん美味しそうになっていきます。

一個ずつ海老を天津飯に移す地味な作業に没頭中
一個ずつ海老を天津飯に移す地味な作業に没頭中

 ようやく完成すると、隣で餃子定食を食べているおじさんも筆者の料理に注目しています。「あのメニューはなんだろう?」と興味を持たれていると考えたいところですが、たぶん変なヤツがいるな、と訝しんでいるだけだと思います。これが王将好きに聞いた裏メニューなのだと教えてあげたい…!

「天津飯」餡なしに「海老チリソース」を自分でのせた裏メニュー的なものが完成
「天津飯」餡なしに「海老チリソース」を自分でのせた裏メニュー的なものが完成

 いざ食べてみると、トロトロの卵にプリプリの海老チリの食感のコントラストが絶妙です。天津飯を餡抜きにしたことにより、海老チリの餡が卵やご飯に絡み、確かにめちゃくちゃ美味しいのです。

食べると、これが非常に美味しい
食べると、これが非常に美味しい

 さらに、テーブルにあった「王将マジックパウダー」をかけて食べると、ますます旨みが増幅。味変で、卓上の「ゆず風味の餃子のタレ」もかけると、さっぱりしてどんどん食欲が増して、あっという間に完食できました。

卓上に置いてある調味料やスパイス
卓上に置いてある調味料やスパイス

 この結果を王将好きの友人にLINEで報告し、チーズのトッピングをしていないことを注意されたりもしましたが、十分に満足できる味わいでした。

最近はテイクアウトで、チャーハン、海老チリソース、餃子を注文しています
最近はテイクアウトで、チャーハン、海老チリソース、餃子を注文しています

 これを境に、筆者は『餃子の王将』のテイクアウトをする場合でも「チャーハン、餃子、海老チリ」を持ち帰り、家で海老チリをソースのようにのせて楽しむようになりました。みなさんもぜひお試しください。

(撮影・文◎土原亜子)