次に来る台湾グルメか!? モッチモチで旨すぎる『吉祥天』(西荻窪)の「饅頭」を食べてみた

「饅頭」がモチモチで美味しい理由とは?

 作る工程はパンと変わりはないそうですが、異なるのは、果物を原料にした天然酵母をもとにした発酵種「老麺(ラオミェン)」を使っている点と、最後に「蒸し」あげること。邱さんオリジナルの「老麺」が饅頭の優しい味わい、弾力のあるしっとり、ふんわりした食感を生み出しているのです。

 その日の湿度や温度に合わせて、材料となる老麺と小麦粉、水などの割合を決めており、繊細な手作業と感覚で作り上げています。愛情を持って、丁寧に作り上げる饅頭は、本当に飽きのこない美味しさ。今後、日本でもっとブームになる予感がします。

生地の美味しさを楽しめる「牛乳饅頭」を実食!

「牛乳饅頭」100円
「牛乳饅頭」100円

 こちらの「饅頭」には、様々な種類があります。『吉祥天』の饅頭の美味しさを楽しむなら、まずはシンプルな「牛乳饅頭」を食べるべし! と聞き、買ってすぐ頬張ってみました。蒸し立ての真っ白い饅頭を味わうと、ムチッとした食感で、噛むごとに優しい甘さが広がります。

 そのままでも美味しいのですが、「他にどうやって食べるの?」と聞くと、「カツや肉、ハムを挟んでも、ジャムを挟んでも美味しいですよ」と邱さん。ちなみに現地では「体調が優れない時に、この饅頭だけ食べることも多い」んだとか。余分なものが入っていないので、普段食べているパンよりもヘルシーで消化にも良さそう。日本の国民食にしてもいいくらいだと感じました。

現地でも人気の「角煮サンド」の角煮が旨すぎる

 看板メニューとなっているのが、「角煮サンド」です。饅頭に豚の角煮を挟んだ一品ですが、「台湾に行ったら絶対食べる!」というマニアもいる一品で、台湾の饅頭=角煮サンドと思っている人も多いのではないでしょうか。

 邱さんが作る角煮サンドは、現地と同じように皮付きの豚肉を使っているのがポイント。モチモチの饅頭の生地に、旨みが染み込んだプリプリ食感の角煮、こんもり入った高菜の塩気が混ざり合い、止まらなくなる美味しさ! 一口味わうごとに、台湾の屋台で買って頬張ったシーンが蘇りました。

一味も二味も違う! 新作の「肉まん」もオススメ

300円

 欲張って、肉まん「台湾高菜葱肉包」もテイクアウトしてみたのですが、これがいつも食べている肉まんとは比べ物にならないほど美味!

 しっとりした饅頭の生地と特製の肉餡の旨みが絶妙に合います。しかも、冷めても美味しい! これは饅頭の素晴らしさの一つですね。肉餡は豚粗挽き肉と台湾高菜、ネギや玉ねぎ、エシャロットなどがたっぷり詰まっているそうです。

日持ちするから、日々のパン代わりにも使える

饅頭各種。左下から時計回りに「牛乳」100円、「黒糖」100円、「タロイモ」100円、「塩ねぎ花巻」120円
饅頭各種。左下から時計回りに「牛乳」100円、「黒糖」100円、「タロイモ」100円、「塩ねぎ花巻」120円

「蒸しなおせば、冷蔵庫で5日、冷凍で10日持ちますよ」。そこで、「牛乳饅頭」をはじめ、台湾に一番近い沖縄・西表島の黒糖を使った「黒糖饅頭」、「タロイモ」(芋のほっこり感がたまらない!)、刻んだネギの味が楽しめる「塩ねぎ花巻」もお土産に買い占めてしまいました。味わい深い『吉祥天』の「饅頭」、ぜひ一度、味わってみてください。

(撮影・文◎草地麻巳)

●SHOP DATA

店名:街角饅頭店吉祥天

住:東京都杉並区西荻北3-11-18
営:11:00~17:00
休:不定休
最寄駅:西荻窪駅 徒歩5分
https://kissyouten.com/