【第2弾】年間1800杯!“かき氷の女王”原田麻子さんが選ぶ、今夏イチオシかき氷

最後まで美味しく食べられるかき氷の秘密とは?

ところで、前回の『志むら』と今回の『椛屋』のかき氷は、見た目から全然違う。『志むら』は“崖氷”や“絶壁氷”とも呼ばれていて、麓にシロップの池があり、原田さんは、その池に、蜜を氷と一緒にすくいながら食べると話していた。

『椛屋』のかき氷は、一見、オーソドックスなフォルムのようだが、シロップが外側だけでなく、中にも層のようにかけられている。しかも氷はきめ細かくふわふわなのに、重量のある果物をバランスよく支えていたり、最後まで、シロップと氷をフレッシュに味わえる。

「かき氷は、作られた瞬間が最高に美味しいものであって、当然、時間がたてば溶け出しますし、下のほうで氷が再結晶して固くなってしまう場合もあるんです。でも『椛屋』さんは、シロップの特徴をとらえ、氷とシロップをバランスよく重ねて作られています。だから最後まで美味しく食べられるんです。

シロップのかけ方はいろいろあって、底にはシロップを入れない場合もあるし、積み重ねずに、氷の中央にしかシロップを入れないというお店もあります。時には、シロップはかけずに、素氷とシロップを別に出す店もあるんです。ただ、私としては、シロップがかかった状態が、かき氷の完成形だと思っているので、『志むら』さんや『椛屋』さんのようなお店は、シロップのかけ方ひとつとっても考え抜かれていて、とても尊敬します」

う~む、ますます深い。

(第3弾に続く)

(取材・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

椛屋(もみじや)

店名:椛屋(もみじや)

住:東京都足立区梅田3-19-15
TEL:080-5543-0273
営:12:00~17:45
休:火(火祝日の場合は翌日の水曜日)
http://www.momijiya.tokyo