リンゴやバナナ味も! ビールが苦手な人にこそ試してほしい「フルーツビール」4選

爽やかな軽い味わいの「レモンビール」

「レモンビール」(302円・税込)は女性人気が高いフルーツビール
「レモンビール」(302円・税込)は女性人気が高いフルーツビール

 日本ビールの「レモンビール」は、ピルスナータイプのビールに新鮮なレモン果汁を添加して造られるカクテルビール。アメリカ生まれのビールとなっており、アルコール度数は4.0%と控えめです。

 レモンの香りがしっかり感じられ、味は少し甘めでレモンの酸味もあります。ビール特有の苦味はほぼ感じられず、飲みごたえは限りなく軽やか。ビールというよりはチューハイのような感覚で飲めるお酒かもしれません。

香りが強く、苦味は少ない。全体的なバランスがいい
香りが強く、苦味は少ない。全体的なバランスがいい

 液体の色も明るい金色なので、グラスに注ぐと普通のビールを飲んでいるような気分。バーベキューなどカジュアルな料理と合わせるのにいいでしょう。

「アップルシナモンエール」の香りはまるでアップルパイ

「アップルシナモンエール」(2本1770円~・税抜)を製造するサンクトガーレンは、神奈川県厚木市の地ビール蔵
「アップルシナモンエール」(2本1770円~・税抜)を製造するサンクトガーレンは、神奈川県厚木市の地ビール蔵

 サンクトガーレンの「アップルシナモンエール」は、長野県伊那市産のりんごを使った秋冬限定のビールです。約3000本分のビールを仕込むタンク1本につき500個の焼きりんごを入れて造るこのビールの魅力は、その複雑で深い味わい。

 開栓して最初に感じるのはアップルパイのような甘い香り。りんごだけでなくシナモンの香りが後を追いかけます。メープルシュガーを使用しているので、カラメルのような甘さと共に、ほんのり焦がしたカラメルモルトのコクも感じます。ただ甘いだけではなく、ホップの苦味もあるので、「甘いだけのビールはちょっと……」と思っている人も楽しめそうです。

表皮に傷があるなどのワケありりんごを活用。甘さと苦味のバランスの良さがクセになる
表皮に傷があるなどのワケありりんごを活用。甘さと苦味のバランスの良さがクセになる

 これは単体で飲んでもいいですし、アップルパイやクッキーなどの焼き菓子との相性も良さそう。デザートのお供にしたくなるフルーツビールです。

「シャポー・バナナ」は驚くほどバナナジュース!

想像以上にバナナ感の強いビールで驚いた。アルコール度数は3.5%と低め
想像以上にバナナ感の強いビールで驚いた。アルコール度数は3.5%と低め

 今回、飲んだなかで特に衝撃だったのが、シャポーの「シャポー・バナナ」。ベルギーのフルーツビールで、その名の通りバナナシロップを使用しています。このバナナの香りと味がとにかく前面に出ているのがこのビールの特徴です。

「シャポー・バナナ」(638円・税込)はブリュッセルの郊外、レンベークの醸造所で造られている
「シャポー・バナナ」(638円・税込)はブリュッセルの郊外、レンベークの醸造所で造られている

 グラスに注いだ瞬間からバナナの甘い香りが! あまりにバナナ感があるので、少し科学的な香りの印象も受けます。ひと口飲むと、味はほぼバナナ、ビールの風味はわずかに感じる程度です。甘みが強く、バナナジュースを飲んでいるよう。少し酸味もあるのであとに残るような甘ったるさはありません。

 苦味が少なく、甘みもあるので、まさにビールが苦手な人でも飲みやすいと感じるはず。しっかり冷やすとおいしく飲めると思います。

ビール好きも納得の「JAZZBERRY」はリピ買い決定

「JAZZBERRY」(6本2510円~・税込)はSPRING VALLEY BREWERY店頭だけでなく公式オンラインショップでも購入可能
「JAZZBERRY」(6本2510円~・税込)はSPRING VALLEY BREWERY店頭だけでなく公式オンラインショップでも購入可能

 ビールが苦手な人におすすめのものを中心に紹介してきましたが、SPRING VALLEY BREWERYの「JAZZBERRY」は、クラフトビールの味わいもしっかり残したフルーツビールです。麦芽とホップにラズベリー果汁とワイン酵母などを組み合わせた個性派ビールで、華やかなルビー色が目印。

 フルーティーなホップの香りと華やかなベリーの香りが同時に楽しめ、キレのあるギャラクシーホップの苦味とともにベリーのフレーバーが感じられます。爽やかな酸味とフルーティーな香りは、ドレッシング感覚でグリーンサラダに合わせたり、ベリーソースのようにローストビーフなどの赤身肉に合わせるのもぴったり。単体で飲むのはもちろん、料理とのペアリングも楽しめるのがJAZZBERRYの強みといえるでしょう。

単にビールにラズベリー果汁を加えているだけでなく、ワイン酵母でラズベリーと一緒に発酵させている
単にビールにラズベリー果汁を加えているだけでなく、ワイン酵母でラズベリーと一緒に発酵させている

 筆者はもともとビールが好きなので、甘さが強すぎるフルーツビールよりも、JAZZBERRYのようなビール特有の苦味とフルーツのフレーバーか両立したものが好み。アルコール度数は5%なので、普通のビールに飽きてきたタイミングで飲むのに良さそう。

 ビールが苦手な人だけでなく、ビール党にとっても新たな発見のあるフルーツビール。新しい刺激を求めている人はぜひ試してみてください。

●著者プロフィール

今西絢美
「おいしいものナビゲーター」として、調理家電や食に関する記事を執筆。フードツーリズムマイスター、利酒師の資格も持つ。ウェブサービスやアプリのトレンドも絶賛追跡中。コンテンツ制作会社「TEKIKAKU」取締役。