高円寺出身者が薦める老舗町中華『七面鳥』の絶品オムライスの魅力とは?

『七面鳥』のオムライスが美味しい理由

壁にかかっているメニュー。麺類、ご飯もの、定食、一品料理など豊富です
壁にかかっているメニュー。麺類、ご飯もの、定食、一品料理など豊富です

 店内に入ると、1人客のおじさんや若い女性、はたまた子ども連れのお母さん、カップル、サラリーマンなど、いろいろなお客さんがいて、カチャカチャと器の音を鳴らし、確かに昔、町によくあった食堂の日常的な時間がそこに流れています。なんという心地よさ。

 筆者がキョロキョロしていると、S君が「ビールを飲むなら、入り口にある冷蔵庫から勝手に取って、自分で栓を抜いて、コップと一緒に持ってくるんですよ」と教えてくれます。

ビールと無料のお通しの2品。この日は煮物とほうれん草の胡麻和え
ビールと無料のお通しの2品。この日は煮物とほうれん草の胡麻和え

 言われたようにビールを取ってきて着席すると、お店の方が頃合いを見計って、お通しの小皿を2つ持って登場。なんとお通しは無料だそう。そして、S君はいつも食べているという「オムライス」を、筆者は「餃子」と「唐揚げ」を注文しました。

「オムライス」630円
「オムライス」630円

 そして登場したオムライス。見た目はよくあるうす焼き卵タイプですが、中面はやや半熟気味で、ケチャップライスと一体化して一番美味しい部分だとS君は力説しています。しかも「ここのケチャップライスが美味しんですよ。食べてみてください」と小皿に分けてくれました。

しっとりとした卵にくるんで食べるチキンライスが最高
しっとりとした卵にくるんで食べるチキンライスが最高

 うーん、オムライス苦手なんだけどホントに美味しいのかな、と半信半疑でいただいてみると、確かに! 中央の卵焼きの卵液がケチャップライスに絶妙に浸透しており、ケチャップライスはベチャベチャでもなく、パラパラでもなく、絶妙なしっとり具合。しかも酸味と甘みのバランスもよく、具材の鶏肉も柔らかくてご飯に馴染んでいます。オムライス好きに変身した瞬間でした。

「唐揚」680円。マヨネーズがとても合います
「唐揚」680円。マヨネーズがとても合います

 オムライスだけではありません。「唐揚」はふわっと柔らかくて、口の中で肉汁がじゅわ~と広がっていく。さらに「餃子」は1個1個が大きくて、かじってみると中の肉と野菜の餡もたっぷり。最高じゃありませんか!

「餃子」380円
「餃子」380円

「オムライスも餃子も唐揚げも、流行りの味ではないけど、子どもの頃から『七面鳥』を食べているので、美味しさの基準になっている」とS君。お店の方の対応も気持ちよく、愛される理由がわかる気がしました。

(撮影・文◎Jeriko Tsucchina)

●SHOP INFO

中華料理 七面鳥外観

店名:中華料理 七面鳥

住:東京都杉並区高円寺4-4-15
TEL:03-3311-5027
営:11:30~15:00、17:30~20:45
休:土曜