肉々しさ満点! 東京・中野の立ち食い蕎麦『NAMIKI』で絶品「背脂入り肉そば」を食べてきた

こだわりまくりの肉そばだった!

券売機で会計するスタイル
券売機で会計するスタイル

 店に入ると、大人4~5人でいっぱいになるであろう、かなり小さな空間でした。メニューの基本は「肉そば」で、背脂の有無を選ぶスタイルです。ここで気づいたのですが、“背脂チャッッチャ系”というのは、ラーメンの1ジャンルですが、蕎麦屋ではなかなか見ませんよね。一体どんな蕎麦なのか気になって、「背脂肉そば(肉増し)」(600円)にしてみました。

 蕎麦を待つ間、店内の貼り紙を眺めていると、そこには「ナミキのこだわり」なるものが書かれていました。

一)出汁はさば節、焼きあご、あじ節、宗田鰹節をふんだんに使った濃縮こだわり出汁
二)豚肉は秘伝のそばつゆをベースに時間をかけて旨味を染み込ませた存在感あるこだわりの肉
三)独自の出汁と豚皮を長時間煮込み、コラーゲンから抽出したオリジナルスープを使用

 なんだか、すごいじゃありませんか。これは期待がふくらみます。

「背脂肉そば(肉増し)」600円
「背脂肉そば(肉増し)」600円

 登場した丼を見て、さっきまで、肉が薄いだの、1枚だ2枚だのと疑った自分が恥ずかしくなりました。丼の大きさも一般的なもので、そこにそばを覆い隠すほどのたっぷりの豚肉と白髪ネギ。その豚肉もしっかりしています。そして背脂がほんのりと浮かんだ魚介の香り高いスープが並々と注がれているのです。

豚肉を端に寄せないとスープに辿りつかないほど盛りが豪快な肉増し
豚肉を端に寄せないとスープに辿りつかないほど盛りが豪快な肉増し

 豚肉はしっかりと下味が付いていて、実に柔らか。そしてスープは出汁の味がしっかり効いていて、さっぱり薄味。とはいえ、背脂入りなので、深いコクと甘みがちゃんとあります。お蕎麦は茹で置きタイプで、博多うどんのようなヤワヤワ系ですが、旨みたっぷりのお出汁を吸い込んで、これがなかなか美味しいんです。

 途中で卓上のすりおろし生姜を入れたり、同じく卓上の辛みそを入れたりして食べ進みます。この味変が加わると、まるで「豚肉の鍋」を食べているように、体がポカポカと温まってきます。

背脂と魚介系のお出汁に、ピリリとした生姜はぴったり!
背脂と魚介系のお出汁に、ピリリとした生姜はぴったり!

 というわけで、非常に美味しくてリーズナブルな「肉そば」を堪能できて、大満足。中野という一等地に店を構えながら、食材や手間隙に労を惜しまず、頑張っているのがよく伝わってきます。

 サラリーマン風の男性2人と相席でしたが、皆さん、ご自身で丼を下げ、「美味しかったです!」とご主人に挨拶。さらに出ていく際に、ひっくり返っていたのれんを戻していました。愛されているお店なんですね。皆さんもお昼時に中野駅に行ったら、『肉そばNAMIKI』にサクッと立ち寄ってみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

肉そばNAMIKI外観

店名:肉そばNAMIKI

住:東京都中野区中野3-36-14
TEL:03-6382-4883
営:11:30~15:00、17:00~20:00
休:土・日