日本酒ファン必見!古酒・熟成酒専門店『いにしえ酒店』に行ってきた【後編】

古酒を育てる「自家熟」のススメ

 このように古酒・熟成酒の楽しみ方は様々。さらに、古酒や熟成酒を買うのではなく、自分の家で日本酒を熟成させる「自家熟(じかじゅく)」が密かに人気になりつつあるという。そこで、自家熟のポイントを教えてもらった。

「まずは熟成させて美味しくなる日本酒を選ぶことが大事です。私の経験から言うと、昔ながらの酒造りをしている“山廃”や“生もと”と書かれた“生もと系”の原酒は熟成に向いていると思います。これらは、自然界に存在する乳酸菌をじっくり取り込んで酒母造りをした酒。自然の乳酸菌によって乳酸や他の成分ができるので、熟成期間に変化する要素が増え、厚みのある変化が期待できるのです。
 また熟成中の温度も味に大きな影響を与えます。直射日光にあてないことは基本ですが、冷蔵保存や、ワインのような一定の温度管理も必須ではありません。むしろ、季節の気温変化のなかでお酒をじっくり熟成させるのがいいでしょう。まずは、難しく考えず、日本酒の熟成味を知ることから始めるといいと思います」

 なんとも夢のあるヴィンテージ日本酒の世界。まずは一度、味わってみてほしい。日本酒の楽しみの幅がグッと広がるはずだ。

(取材・文◎anco)

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日本酒ファン必見!古酒・熟成酒専門店『いにしえ酒店』に行ってきた【後編】

店名:日本酒熟成専門の酒屋『いにしえ酒店』

住:東京都杉並区方南2-18-15
TEL:03-4291-431
営:平日14:00~21:00、土日13:00~18:00
休:月
http://inishiesake.com