クラウドファンディングで先行販売! 『沢の鶴』の新コンセプトの日本酒を飲んでみた

社内の利酒師達が好む日本酒を追求

パッケージには実際の沢の鶴社員をモチーフにした100人の利酒師が描かれている。内容量は720mlで、価格は1本1250円(税込)
パッケージには実際の沢の鶴社員をモチーフにした100人の利酒師が描かれている。内容量は720mlで、価格は1本1250円(税込)

 今回のプロジェクトは、さまざまなメーカーやクリエーターとのコラボにより商品事業開発を行うTRINUS(トリナス)と沢の鶴による共同プロジェクトにより誕生しました。コンセプト設計からデザイン開発までに半年以上をかけて準備したと聞き、飲む前から期待値が上がります。

 最初に試飲したのは、「100人の利酒師」です。沢の鶴には100人以上の利酒師がおり、ひとつのメーカーにこれだけの利酒師がいるのはほかに類を見ないそう。そんな同社の100人の利酒師達に彼ら自身が飲みたい日本酒をヒアリングして生まれたのがこのお酒です。

兵庫県播州産の「山田錦」、灘の酒造りに欠かせない「灘の宮水」、伝統的な酒造りの方法である「生酉元(きもと/酉元は本来1つの漢字。酉偏に元)造り」で醸造している
兵庫県播州産の「山田錦」、灘の酒造りに欠かせない「灘の宮水」、伝統的な酒造りの方法である「生酉元(きもと/酉元は本来1つの漢字。酉偏に元)造り」で醸造している

 目の細かいフィルターで濾過する「限外濾過技術」によって、火入れを行わない「生酒」の状態でも酒質が変化しないよう工夫されているのが特徴。搾りたての日本酒のおいしさを詰め込んだ日本酒となっています。

試飲会では2種類の日本酒に合わせるための料理も用意された
試飲会では2種類の日本酒に合わせるための料理も用意された

 アルコール度数は18.5%と、しっかりアルコール感を感じる味わいです。米本来の旨みや香りが全面に出ているので、ハンバーグなど旨みの強い料理によく合います。アルコール度数が高い分、氷を加えてでゆっくり飲むといった楽しみ方がこれからの季節には良さそうです。日本酒好きが集まるホームパーティーでの手土産にもってこいな印象を受けました。

日本酒ビギナー向けの新商品が登場

 続いて試飲したのは、「たまには酔いたい夜もある」、通称「たま酔い」というイマドキなネーミングの日本酒。こちらは通常の純米酒に比べて2倍の麹を使って甘みを出したり、星空をデザインしたパッケージを採用したりと、普段日本酒を飲まない人へのアプローチを意識したお酒となっています。

アルコール度数は17.5%。内容量は180mlで、1本350円。クラウドファンディング特典は3本セット1050円
アルコール度数は17.5%。内容量は180mlで、1本350円。クラウドファンディング特典は3本セット1050円

 この日本酒、そのまま飲むとお米の甘みや旨みが強めで華やかな雰囲気のあるお酒なのですが、ほかの飲み物で割って飲むこともおすすめされているんです! 1対1を目安に割るといいそうで、紅茶、無糖のレモン炭酸飲料、カルピスなどの乳酸菌飲料、オレンジジュースといった割材に合うのだとか。

試飲会では紅茶、レモン炭酸飲料との組み合わせを試してみたが、いずれも後味に少し日本酒が感じられる程度になった
試飲会では紅茶、レモン炭酸飲料との組み合わせを試してみたが、いずれも後味に少し日本酒が感じられる程度になった

 もともと日本酒が好きな人はそのままで飲むといいですし、普段あまり日本酒を飲んだことがない人や「今日は強いお酒は飲めないな」という日には、何かで割って飲むという別の楽しみ方ができます。合わせるおつまみはさつまいもなど少し甘みのある食材を使った料理や、ポッキーなど甘めのスナック菓子でもOK。

「100人の利酒師」はすでにプロジェクトを達成済み。「たまには酔いたい夜もある」もまだ支援学には達していないものの、おそらく達成するでしょう。せっかくのオシャレなデザインなので、誰かと一緒に飲むときに「こんなのあるんだよ」と話をしながら飲むのにぴったりなお酒です!

●著者プロフィール

今西絢美

編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好きで、利酒師とフードツーリズムマイスターの資格も持つ。