一人呑みが最高すぎる! 東京で一度は行ってみたい「老舗名酒場」4選

旬の魚と野菜で作る和食の名店『第二力酒蔵』(中野)

 東京でも屈指の飲み屋街を擁する中野の北口にある「ふれあいロード」。狭い道に多くの飲食店が軒を連ねる中で、57年もの間、地元の人に愛され続けている酒場が『第二力酒蔵』です。

ライフ中野駅前店のはす向かい。赤提灯とガラスのショーケースが目印
ライフ中野駅前店のはす向かい。赤提灯とガラスのショーケースが目印

 もともとは三軒続きの長屋の一角で昭和37年にオープンしたお店。そのうち、隣が空いたら店を広げ、その隣も空いたらさらに拡張し、現在の店の形になったのは30~40年前とのこと。だから店が横に広く、入り口が2つあるのもその名残です。

 お客さんは年配の常連さんが多めですが、だからと言って閉鎖的なムードは一切なく、むしろ店内は明るく開放的。若い人や一見さんも気後れすることなく入ることができます。

 この店の魅力の一つでもある料理は、旬の魚と野菜で作る和食。「刺身盛り合わせ」や「きんきの煮付け」など、刺身や煮付け、天ぷら、焼き物など多彩な調理方法で旬の味を楽しむことができます。

「あら煮」670円。この日はシャケ、シマアジなどのアラを炊いたもの。豆腐の煮付けも一緒に
「あら煮」670円。この日はシャケ、シマアジなどのアラを炊いたもの。豆腐の煮付けも一緒に

 中でもここにきたらマストで注文したいのが、「あら煮」。魚はその日仕入れた魚次第なので、内容は日替わりです。

 一口味わってみると、ほろほろの口どけ感に、醤油ダシが程よく染みて、ホッとする美味しさ。添えられた豆腐の煮付けもふわふわで、甘辛ではなく、程よい塩気。お酒にもごはんにも合うこと確実の美味しさです。

 選びたいお酒は、創業以来出しているという京都・伏見の「キンシ政宗」。京都の品のあるお酒でほんのり辛口なのが特徴です。スッキリした後味とほのかな香りが鼻から抜けていきます。

「キンシ政宗」(小)370円。大きな徳利の場合840円。屋号入りの徳利で。ちなみに日本酒は約15種あり、各370円~。ビール生中は510円
「キンシ政宗」(小)370円。大きな徳利の場合840円。屋号入りの徳利で。ちなみに日本酒は約15種あり、各370円~。ビール生中は510円

 熱燗と煮物という王道の組み合わせに肩の力が抜けて、思わずまったりしてしまいます。

 料理の種類も価格帯も幅広いので、ちょっと一杯だけ、といった使い方もできます。ほどよく声をかけてくれて、ほどよくほっといてくれる距離感も絶妙です。初めてでも居心地のいい、あたたかみを感じるお店です。

●SHOP INFO

店名:第二力酒蔵

住:東京都中野区中野5-32-15
TEL:03-3385-6471
営:14:00~23:30(L.O.22:30)
休:日曜