タピオカミルクティーの火付け役『春水堂』で、絶品台湾グルメも満喫できるって知ってた?

タピオカドリンクのおいしさの秘密は茶葉にアリ

 春水堂は1983年に台中の府後街に本店ができました。当時は『陽羨茶行(ヨウケン茶屋)』という店名で、台湾で初めてカクテルシェーカーを使い、伝統的なホットティーから画期的なアイススイートティーを開発し、話題を集めたそうです。

 しかし、若者の間ではなかなか人気が出なかったことをきっかけに、1987年にタピオカミルクティーを発明。これが大ブームとなり、日本でも1997年にタピオカミルクティーの大ブームが起きます。さらに、2013年に日本1号店として代官山に出店。これが現在のタピオカミルクティーブームへと繋がっています。

『春水堂 銀座店』は今年の7月にオープンしたばかりの旗艦店。「タピオカ専門店=若い女の子のお店」というイメージとは異なり、全体的に落ち着いた雰囲気の店内が印象的だった
『春水堂 銀座店』は今年の7月にオープンしたばかりの旗艦店。「タピオカ専門店=若い女の子のお店」というイメージとは異なり、全体的に落ち着いた雰囲気の店内が印象的だった

 春水堂のタピオカはやや小粒で、大粒タイプが多い最近のタピオカドリンクとは少し異なります。実はこれにもきちんと理由があり、あくまでも「お茶」をメインに考えているからこそ、少し小ぶりにして飲みやすさを重視しているそうです。また、アイスメニューは氷が溶けたときのことも考えて濃さを調整しており、あとから薄くなることがありません。

 春水堂でがここまで「お茶」に重きを置いているとは初耳。流行りのタピオカミルクティー専門店とは一線を画していることがはっきりわかりますね。こだわりは生半可なものではなく、同社では高品質なお茶を提供するために、「お茶マイスター認定制度」を導入。有資格者の社員のみがドリンクを作ることを許されているんです。

 また、茶葉自体も台湾と同じものを使用しており、無添加のものを使用。ドリンクに使用するさとうきびベースのシロップは同社のオリジナルレシピで、各店舗ごとに手作りするなど、材料や製法にとことんこだわって作られています。

タピオカに興味がない人も銀座店限定ドリンクは必ず飲むべし

 春水堂では、季節限定のメニューも登場しています。いまの時期は「タピオカほうじ茶マロン」「柚子ジャスミンティー」「タピオカ白桃鉄観音ミルクティー」が登場しており、「タピオカ白桃鉄観音ミルクティー」は銀座店限定のレアなアレンジティーです。

ほうじ茶の香ばしさとマロンの風味が感じられる「タピオカほうじ茶マロン」(650円)。日本で生まれたアイデアを台湾側に伝えて誕生したそうだ
ほうじ茶の香ばしさとマロンの風味が感じられる「タピオカほうじ茶マロン」(650円)。日本で生まれたアイデアを台湾側に伝えて誕生したそうだ
「柚子ジャスミンティー」(500円)は、毎年この季節になると登場する定番ドリンク。柚子ジャムの酸味とすっきりしたジャスミンティーの相性が良く、ジャスミンティーの茶葉の味わいがしっかり感じられる
「柚子ジャスミンティー」(500円)は、毎年この季節になると登場する定番ドリンク。柚子ジャムの酸味とすっきりしたジャスミンティーの相性が良く、ジャスミンティーの茶葉の味わいがしっかり感じられる
銀座店限定の「タピオカ白桃鉄観音ミルクティー」(750円)。ほかの店舗では夏季限定で紅茶を使ったものが登場している
銀座店限定の「タピオカ白桃鉄観音ミルクティー」(750円)。ほかの店舗では夏季限定で紅茶を使ったものが登場している

 筆者がとくに気に入ったのは「タピオカ白桃鉄観音ミルクティー」で、白桃、鉄観音、ミルクティーのバランスが絶妙なんです! タピオカドリンクは「甘い」イメージがありますが、これはあと味がスッキリしていて、まさに食事に合わせたくなるドリンクです。