これぞ東京食遺産! 絶品すぎる「つくね串」が味わえる名店3軒

1人1本厳守! 大門『秋田屋』の絶品「たたき」

専用の網で挟んで焼く「たたき」(1本220円)
専用の網で挟んで焼く「たたき」(1本220円)

 続いて絶品のつくねが味わえる店は、東京・大門の『秋田屋』です。つくねではあるのですが、正確に言うとメニュー名はつくねではなく「たたき」(220円)。使っているのは豚肉。ちなみに従業員同士では「だんご」と呼んでいます。

昭和4年創業の『秋田屋』。開店は15:30。店先の焼き台からモクモクを煙が立ち始めると、どこからともなくオジサンたちが集まってきて昼飲みスタートを始めます。そして閉店の21時過ぎまで入れ代わり立ち代わり満席状態が続きます
昭和4年創業の『秋田屋』。開店は15:30。店先の焼き台からモクモクを煙が立ち始めると、どこからともなくオジサンたちが集まってきて昼飲みスタートを始めます。そして閉店の21時過ぎまで入れ代わり立ち代わり満席状態が続きます

 店先に焼き場があり、紀州備長炭で1串1串、焼き職人が丁寧に焼き上げているのが見えます。特製の「たたき」は、専用のアミでがっちり挟み、何度も裏表の返し焼きをしていきます。

青のりがかかっています
青のりがかかっています

 出来上がると、それはまるで“シシケバブ”のように表面は黒々、見た目は引き締まっています。しかし、噛むとソーセージのごとく肉汁がプシュ~と出てきて、柔らかくジューシー。そして肉の旨味が濃くて、細かな軟骨もたくさん入っていて、完璧! それを包み込むタレも、スッキリしつつ深くて上品な味なんです。

あまりに美味しくて、ついつい追加したくなるけど、ぐっと我慢
あまりに美味しくて、ついつい追加したくなるけど、ぐっと我慢

 1本と言わず何本も食べたくなる、後を引く味なのです。しかし、ここの「たたき」は1人1日1本厳守。もう1本頼もうとすると、お店のおばちゃんに「1人1本っ!」と注意されますので、心して1本をじっくり味わってください。