『横浜ボンベイ高田馬場』が姉妹店『赤と黒』を荻窪にオープン! 累計3万食突破の2大カレーを食べてきた

赤と黒の交差が滋味深い「あいがけ」

 カレーのメニューは「赤カレー」と「黒カレー」(各950円)。それ以外には「赤と黒のあいがけ」(1,150円)の3種類。せっかくなので、2大人気メニューを一度に食べられる「赤と黒のあいがけ」を注文しました。

「赤と黒のあいがけ」1,150円
「赤と黒のあいがけ」1,150円

 登場したのは、どちらもソースのようなシャバシャバ系のカレーです。左に「赤」、右に「黒」、そして中央にごはん、そしてほぐした大山鶏の蒸し鶏と卵のサラダが載っており、左右のカレーを分ける土手の役割をしています。

 まずは左の「薬膳ボンベイカレー」を一口。真っ赤なビジュアルで、なおかつ赤いオイルが浮かんでいて、いかにも辛そうですが、口に入れると、まずカルダモンをはじめ様々な香りがスーッと抜けていき、第一印象は“辛い”というより、とても“爽やか”。そして時間差で舌にスパイスから出る苦み、辛み、じんわりと優しい甘みを感じます。おそらく、相当量の炒め玉ねぎが溶け込んでいると思われます。

 次第にジンジンと辛さが襲ってきました。汗がどんどん噴き出てきます。これは生姜をはじめ、体を温める漢方素材が溶け込んでいるからでしょう。不思議なことに、あんなに油が浮いているのに、ぜんぜんくどくなく、スプーンが止められないほどクセになる味です。

 続いて黒の「カシミールカレー」。一口食べると、思わず「チョコレートみたい!」と思わず口走ってしまったほど濃厚な甘み!

 すると、店主の石川竜太郎さんが教えてくれました。

「カシミールカレーは、高田馬場店のオープン以来、一日も欠かさず継ぎ足して作っているカレーを持ってきたので、ものすごく熟成感があるんです。一方、薬膳ボンベイカレーは、継ぎ足しではなく、注文のたびに作るカレーですが、スパイス感がより際立って感じられると思います。どちらもたっぷりの野菜と果物、スパイスも20種類以上使っています。それぞれに黄金比率があって、組み合わせ次第で、かなり表情の違う味になるんです」

 これは「赤」好き、「黒」好きに意見が分かれるかもしれません。しかし、私は「刺激が強い赤派かな~」なんて思いながら食べ進んでいたら、真ん中のごはんやトッピングが自然決壊して、「赤」と「黒」が合流。すると…

「おお、これが一番美味しいかも!」という“赤黒い味”に出会ってしまいました。薬膳スパイスのエキゾチックな香りと、燻したような香り。そして、フルーティな甘さに、抜けていく刺激的な辛さ。これは絶対、お酒に合います。

 というわけでビールを追加注文! このカレーはつまみというより「飲み物だ」と、どっかで聞いたセリフを思い出すくらい、一気に飲み干すがごとく完食。

 みなさんもぜひ、『赤と黒』で、“第3の味”を体験してみてください。カレーの量も適量なので、飲んだ帰りの〆にも重宝しそうです!

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

トーキョースパイスカレー 赤と黒

店名:トーキョースパイスカレー 赤と黒

住:東京都杉並区天沼3-31-34
TEL:03-5335-7633
営:11:00~15:00
  17:00~22:00(土日祝~21:00)
休:なし