惜しまれつつ閉店した伝説のカレー店『FISH』が新宿で復活! 蘇った絶品「キーマカレー」とは?

シルキーなキーマカレーにうっとり

 西武新宿駅から徒歩5分ほどの雑居ビルの2Fに『FISH』はありました。天井が高く壁一面ミントグリーンに塗られた店内は、厨房との隔てがなく、本場のインド食堂のような空間。

カウンターとテーブル席を合わせ26席
カウンターとテーブル席を合わせ26席

必食のキーマカレーがうまい理由

 オーダーの前に。こちらの店の、あるエピソードを知っておくとメニューを決めやすいと思います。 実は、『FISH』は、アークヒルズに出店する前、杉並区の片隅にあった小さくて、目立たないカレー屋さんでした。そこに偶然、立ち寄ったのが料理評論家の山本益博さん。「キーマカレー」を食べて感動し、すぐに常連客になったそうです。この偶然の縁で、『FISH』は、山本氏にアークヒルズを紹介され、都心に出店。じわじわと人気店になっていったのです。

 というわけで、「キーマカレー」は必食。しかし、メニューを見ると、チキンや白身魚、ポーク、シュリンプなどもあり、あれも、これも食べたい! そこで2種類のカレーが載っている「カリーコンビネーション」を2つ注文しました。

「大辛チキンカレー&キーマカレーライス」1,200円

『FISH』のカレー人気2トップのコンビ。ちなみにライスは日本米とジャスミンライスを配合。
『FISH』のカレー人気2トップのコンビ。ちなみにライスは日本米とジャスミンライスを配合。

「白身魚&キーマカレー」1,300円

オープンして1ヶ月の新宿店で、いま大人気の白身魚のカレー
オープンして1ヶ月の新宿店で、いま大人気の白身魚のカレー

 さっそく「キーマカレー」をいただくと、鶏挽肉がふわふわで、口の中で溶けていくような滑らかさです。様々なスパイスの中に、じんわりと玉ネギの優しい甘み。時折、カルダモンの香りがす~っと際立ちます。これは確かに今まで食べたことがない上品でシルキーなキーマです。

 続いて、大辛チキンカレーは、ゴロゴロと大きなチキンが入り、かなりチリが効いたパンチのある辛さです。チキンはほろほろと口の中でほどけ、何十種類ものスパイスが立体的な味となって押し寄せてくる、これまた絶品! ルーにはトマトの酸味や玉ネギの甘みもぎゅっと詰まっています。

 最後に白身魚のカレー。カレイの大きなフライがドカン、ドカンと入っていました。こちらはミルクと生クリームが入ったカレーで、一見マイルドそうですが、こちらもグリーンチリやクミン、コリアンダーなどの爽やかな香辛料が効いています。キーマカレーと混ぜてみるとまた違う味わいに。両方のいいところが合わさり、一層リッチなコクと香ばしい3つ目のカレーができました!