“とらさん”がとうとう店を持った!? 西荻に南インドのミールス屋を開店した『とら屋食堂』が面白い!

とらさんって何者だ?

お客さんが命名した「満足セット」(夜のミールス、要予約)はライス、サンバル、ラッサムが1回ずつお代わり自由。予約時にお好みを伝えておくと、味や食材も可能な限りアレンジしてくれます。ランチの穏やかな味付けに対し、ディナーではパンチの効いた辛みの強いメニューも出しているそうです
お客さんが命名した「満足セット」(夜のミールス、要予約)はライス、サンバル、ラッサムが1回ずつお代わり自由。予約時にお好みを伝えておくと、味や食材も可能な限りアレンジしてくれます。ランチの穏やかな味付けに対し、ディナーではパンチの効いた辛みの強いメニューも出しているそうです

 とらさんといい奥様といい、ミールスに入っている食材の1つ1つの意味やインドの食文化について、たくさんお話してくださいます。ところで、とらさんって一体何者なのでしょうか?

「私たちはインドに住んでいたわけでもなく、何度か旅したくらいなんですよ。もともとは、大森にあるミールス専門店「ケララの風Ⅱ」の店主沼尻さんが店を開店する前に開催していた食事会で初めて南インド料理に出逢い、衝撃を受けたとらさん(主人)が、沼尻さんのミールスの美味しさに魅せられ、通い詰めた挙句、自分なりに作ったものを内輪で食べてい食事会の輪が広がって、全国各地のイベントになっていったんですよ」

 北は北海道から南は熊本まで、大荷物を抱えて移動し、食事会を開催していたそうです。しかも、その食事会は100人近くの人が集まるほど大盛況だったそうです。つまりとらさんはフーテンではなく、店は構えていないけれども、人気の出張料理人だったのです。

 そんな折に、『とびうおKitchen』の間借りの話があり、急遽、2月にオープンしたというわけ。だから店での営業はほぼ初めてなんだそうです。

満足セットは、2つのメイン料理とポリチャトゥ(バナナの葉包み焼)が付くのが魅力。この日のポリチャトゥはメカジキ。他に、日替わりで牡蠣や魚、チキン・マトン・ポークなどの肉類があったり、辛さもいろいろ選べます
満足セットは、2つのメイン料理とポリチャトゥ(バナナの葉包み焼)が付くのが魅力。この日のポリチャトゥはメカジキ。他に、日替わりで牡蠣や魚、チキン・マトン・ポークなどの肉類があったり、辛さもいろいろ選べます

 ようやく腰を落ち着けたのかと思えば、各地のイベントは続けていこうと思っていると言います。まだまだたくさんの人にミールスの美味しさを知ってもらいたい様子。

「インドは、例えばケララ州ならココナッツがそこら中に生えています。だから、その食材を多用する食文化になり、住民はそれが一番、自分の体に合う食事だという考えを持っています。昔の日本も同じだったと思います。今も、地方に行くと、その土地の食材をできるだけ使ってミールスを作ります。それがとても楽しんですよ」と言うとらさん。

 やはり、トランク片手に旅姿が似合うのかもしれませんね。しかし、筆者にとっては東京にいながら、こんな本格的な南インドミールスをたくさんおかわりできる場所が不定期でもできたことが何より嬉しく、心と胃袋の拠り所になりそう!

 皆さんも是非営業日をチェックして、とらさんのミールスを楽しんでみてください。

(取材・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:とら屋食堂

住:東京都杉並区西荻北3-18-6 とびうおKitchen
TEL:03-6454-7745
※営業日については公式ホームページなどを参照のこと
https://www.facebook.com/torayasyokudou/
https://twitter.com/toraya_syokudo