北関東の名店『とんかつとんQ』に、連日行列ができるワケ

つくば本店で、こだわりのとんかつを食す!

 訪れたのはつくば本店。昭和58年の創業以来、こだわりのとんかつはもちろん、ホスピタリティあふれる接客も評判を呼び、つくば市では地域の人たちから厚い支持を得ています。

 さっそく、いちおしメニューの「やまと豚厚切ロースかつ定食」(2,484円・税込)をいただきます。その量240g! 赤身にクセがなく、上品な旨みが特徴の「やまと豚」は、農林水産大臣賞受賞、また世界的に権威のあるiTQi で日本で初めて三ツ星3年連続受賞し、日本初の「クリスタル 味覚賞」に輝いたことでも一躍有名になりました。

ほんのりピンク色の肉
ほんのりピンク色の肉

 その厚さ、約3cmはあるでしょうか。ひとくち食べると、まずキメの細かい肉質に、柔らかい食感がなんとも印象的。脂肪はあっさりとしているものの、ほのかに甘く、風味も最高。まさに「美味しい!」の一言です。

「熟練のスタッフがひとつひとつ丁寧に揚げているのですが、その揚げ方が難しくて。研鑽を重ねた職人業があって初めて、肉を柔らかく、そして衣はサクっと軽く揚げることができるんです」

 そう話してくれたのは、つくば本店の店長でスーパーバイザーの石塚有輝さん。これだけ厚みのあるとんかつを柔らかく仕上げるために、油で揚げた後、余熱で仕上げていくといいます。そうすることで、肉厚からは想像できないほど柔らかいとんかつが生まれるのだそう。

とんかつは、お好みですり胡麻と和えたソースと一緒に食べるのも◎
とんかつは、お好みですり胡麻と和えたソースと一緒に食べるのも◎

リピートされる理由はこだわりにこだわった“お膳の五品”にあり

 客の多くは月に何度も通う地元の人たちという「とんかつとんQ」。とんかつ専門店にも関わらず、飽きることなくリピートされる最大の理由のひとつは、こだわりを効かせた“お膳の五品”にもあります。五品とは、とんかつ、ご飯、味噌汁、キャベツ、お新香のこと。実は、キャベツ・ご飯・味噌汁・お新香などのサイドメニューの内容はお店ごとに違い、それぞれの店舗で異なるラインナップが楽しめるのです。

 まるで昔、実家のお母さんが作っていたような “きゅうりのお新香”は、ここつくば本店で作られた正真正銘“自家製”のお漬物。厨房で“お店のお母さん”たちが毎日心を込めて漬けているのだそう。程よい塩加減が後を引き、ご飯も進みます。

 また、ご飯は、白米・五穀米・麦飯のほか、季節の炊き込みご飯も選べる豊富なラインナップ。この日は“高菜ご飯”をいただきました。これがまた、なんとも素朴で温かい味がして、ほっとします。

キャベツには、とんQの手作りドレッシングを。「金ごま生姜」(左)と「人参」(右)
キャベツには、とんQの手作りドレッシングを。「金ごま生姜」(左)と「人参」(右)

 とんかつには欠かせない“キャベツ”も、あえて太めに切ることで、ドレッシングと一緒に食べてもドレッシングに負けることなくキャベツ本来の味と食感を楽しむことができるのだとか。確かに、通常の千切りキャベツよりもこちらは食べ応えも感じられ、満足感もアップ。ついつい、おかわりをしてしまいました。