ラム肉が旨い魚の名店！？元築地の仲卸が経営する『寿シーフード』

そもそも、どんな店なの？

　寿シーフードは、元築地の仲卸という、鮮魚のプロが運営するお店で、新鮮な刺身や季節の魚のフライがお手頃価格で味わえる人気店です。場所は銀座。以前、伺ったときもフレッシュな海鮮を目当てに大勢のお客さんで賑わっていました。おっと。ここまでだと本当にお魚のお店紹介になってしまいますね。ここから羊が登場します。

一品勝負の絶品ロースト

　こちらのお店の羊料理は一品だけ。それも「アイスランド産スプリングラムのグリル（肩ロース）」（1g＝9円）のみ。え？魚の店でわざわざ羊をオーダーするかな、ですって？ いえいえ侮るなかれ。こちらのメニュー、常連さんが100％注文する大人気メニューなのです。

　絶妙な火の通り具合と、4～5ヶ月羊齢のフレッシュ・フローズンのアイスランドラムの豊かな風味。それを九州の甘い醤油で食べさせるところが、さすが魚の専門店だなと感心させられます。しかも、それが本当に合うんです。

　ちなみに、アイスランドラムはクセが少なく食べやすい羊肉です。どのような調理法でも、控えめながら穏やかな羊の味と香りがしっかり主張するお肉なので、とりわけシンプルな調理法と相性がいい。なので、ローストは流石のチョイスといえます。

　それにしてもなぜ羊？と聞いてみたら、
「魚だけだと飽きがくるので、焼いた肉を置きたい。鮮度の“鮮”は魚と羊でできていますよね。だから羊メニューは外せないかな」とのこと。なるほど！

魚にも羊のローストにもこのお酒が合う！

　アイスランドラムのローストに合うお酒は？　と店主に聞いてみたところ、
「ワインでしたらワシントンはコロンビアバレーの赤『Mika』。面白いところでは、にごり酒『雪だるま』もいいですね。微発泡フルーティーでアイスランドラムとも相性ぴったりです」とのこと。

　最近「羊には日本酒」という人が増えてきていますので、その流れ的にも面白い組み合わせだなと感じました。

（写真提供：菊池一弘・寿シーフード）