天下一品の「味噌ラーメン」の意外と知られていない美味しい食べ方とは?

天一の「味噌ラーメン」はこってりしてる?

天下一品 高円寺店の外観
天下一品 高円寺店の外観

 向かったのは、いつも行く『天下一品 高円寺店』。普段はほぼメニューも見ずに「こってり」を注文するのですが、改めてメニューを見ると、“天下一品の自慢のラーメン”という項目の中に、「こってり」や「あっさり」と並んで、ちゃ~んと「味噌ラーメン」がありました。

 それによれば、「北海道産の赤味噌と愛知県の豆味噌をブレンドし、鶏白湯スープと融合させた一品。天下一品にしか作れない味噌ラーメン」と書いてあります。一体どんな味なんでしょうか? 

天一の自慢のラーメン4種類
天一の自慢のラーメン4種類

 ともかく、前述の味噌ラーメンを勧めてくれたマニアからの伝言どおりに注文してみます。「味噌ラーメン」(990円)に加え、トッピングの「にらニンニク」(200円)、「半ライス」(120円)。ちなみに、「味噌ラーメン」をオーダーしたら、お店の方に「味噌ラーメンですね?」と確認されました。やはり、天一で味噌ラーメンを頼む客は珍しいようです。

「味噌ラーメン」990円と「にらニンニク」200円、「半ライス」120円で、合計1310円
「味噌ラーメン」990円と「にらニンニク」200円、「半ライス」120円で、合計1310円

 待つこと数分で登場した「味噌ラーメン」。丼の色がいつもの白とは違って黒いです。しかし、あれ? 丼の色を除けば、「こってり」とそっくり? 思わず「こってり」のビジュアルをスマホで再確認してみましたが、スープの色はほぼ一緒です。

以前食べた天下一品の看板メニュー「こってりラーメン」。味噌とスープの色はほぼ同じ(食楽web)
以前食べた天下一品の看板メニュー「こってりラーメン」。味噌とスープの色はほぼ同じ(食楽web)

 そこでスープをレンゲですくって濃度を確認してみます。すると「こってり」のポタージュのような粘度に比べると、若干さらっとしているようです。とはいえ、世の中の一般的な味噌ラーメンを比較すると、やっぱりもったりしていて非常に濃厚そうです。

天一の「味噌ラーメン」
天一の「味噌ラーメン」

 肝心の味はというと、適度なとろみのなかに味噌の深いコク、まろやかな甘みがしっかり感じられます。これらの要素が濃厚なスープとともに口に広がっていき、いつもの「こってり」よりさらに旨味が強いです。

 すすっていくうちに、大好きな「こってり」味がどんな味だったか思い出せなくなるほど、記憶が「味噌ラーメン」に塗り替えられていきます。麺と一緒にすすり上げれば、さらに味噌の香りが引き立ち、「ウマい!」のひと言。

 また、トッピングの「ニラにんにく」がかなりよい仕事をしてくれています。こってりまろみのある味噌味にほどよい辛味と苦味を与えてくれるので、これが全体の味わいにメリハリをつけてくれるのです。

「味噌ラーメン」にオススメのトッピング「にらニンニク」
「味噌ラーメン」にオススメのトッピング「にらニンニク」

 そして、いよいよ最後の〆。マニアが言っていたようにライスにスープをかけて食べてみると……これがウマいのなんの。濃厚味噌スープがお米ひと粒ずつにまとわりつき、いわば“最高級の味噌汁かけこってりご飯”とでも言いたくなるような美味しさなのです。

ライスに「味噌ラーメン」のスープをかけてみました
ライスに「味噌ラーメン」のスープをかけてみました

 というわけで、天一で初めて「味噌ラーメン」を食べたわけですが、正直言って、「味噌ラーメン」という普通の名前で出すのがもったいないくらい、天一らしい個性あふれる味噌味でした。余計なお世話かもしれませんが、せめて「こってり味噌ラーメン」という名前にすればいいのに、なんて思ったりして。

 ともあれ、これから天一に行ったら、たまにこの味噌ラーメンをリピートしようと心に決めました!

(撮影・文◎土原亜子)