2017年のベストカレー!南インド料理店『プラバート』は何もかも超ハイレベル

ライスも絶品すぎて‥‥合掌!

シェフのサルナム・シンさんは、東京・虎ノ門の南インド料理の名店出身
シェフのサルナム・シンさんは、東京・虎ノ門の南インド料理の名店出身

「美味しい、美味しい!」を連発していたら、料理長のサルナム・シンさんがキッチンから登場し、さらに2つのメニューをオススメしてくれた。1つは「ジーラライス」。

ジーラライス900円 ジーラとは、スパイスのクミンのこと。ちなみに、こちらはライスもビリヤニやレモンライスなど、食べてみたくなるライスメニューがたくさんある
ジーラライス900円 ジーラとは、スパイスのクミンのこと。ちなみに、こちらはライスもビリヤニやレモンライスなど、食べてみたくなるライスメニューがたくさんある

「インド米のバスマティライスを使ったシンプルな“炒めご飯”です」とサルナムさんは言うが、これがまたスゴかった。

 パラパラ、サラサラとした口当たりで、適度なバターとナッツのコク、玉ねぎの甘味、そしてさわやかなパクチーやクミンの香り。そして、グリーンチェリー(青唐辛子)がピリッと味を引きしめる。これだけでも十分美味しく食べられる。そんな完成された美味しさなのだ。米を常食する南インドには、こうした混ぜご飯が、他にも何種類もあるのだそう。

 そして、「このライスと一緒に食べて欲しい」と出してくれたのは「レモンチキン」である。

「レモンチキン」900円。濃厚だが、スパイスとレモンの香りで、とてもさっぱりしている
「レモンチキン」900円。濃厚だが、スパイスとレモンの香りで、とてもさっぱりしている

 「鶏もも肉を揚げて、ココナッツミルクとスパイスで和え、最後にレモンを絞ったシンプルな料理です」とサルナムさんは教えてくれたが、その味は非常にフトコロが深かった。最初は甘みと酸味が口に広がり、次第に辛さがどんどんやってくる。しかし、あくまでまろやか。かつ味の奥行きも深いのだ。「マイルドでスパイシー、ものすごく不思議な味ですね」とひたすら感激してしまった。

 実は、サルナムさんは、南インド料理の名店『ニルワナム』(東京・虎ノ門)でシェフをしていた人だ。

「日本でも最近、南インド料理店が増えていますが、本格的な南インド料理を食べられる店は、実は数店しかありません。パンやライスも特徴的ですが、料理もココナッツミルクやオイル、ピーナッツオイル、スパイスの配合の仕方や、香りなど、これまで皆さんが食べたインド料理とかなり違うことを、ここで感じてもらえると嬉しいです」

 確かに違う。しかし、この絶妙な味と香りを、どうにも文字だけでは伝えにくいのも事実。ぜひ食べに行って、その南インドの不思議な美味しさを体験してほしい。

(取材・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

PRABHAT(プラバート)

店名:PRABHAT(プラバート)

住:東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-15-6 第2熊倉ビル3F
TEL:03-3316-1014
営:11:00~14:30(LO)、17:30~21:30(LO)、ドリンク22:00(LO)
休:なし