おでんを食べなきゃ小田原は語れない! 大人気店『小田原おでん本店』の「絶品おでん」が愛されるワケ

和の情緒あふれる空間に漂うダシの香り。食べるべき「おでん種」はこれ!

2006年にオープンした『小田原おでん本店』|[食楽web]
2006年にオープンした『小田原おでん本店』。駐車場は5台分|[食楽web]

 お店は、小田原駅東口から歩いて15分ほど、老舗のかまぼこ店が点在するかまぼこ通り沿いにあります。小田原提灯がつるされた趣ある門をくぐり抜けると現れるのは、民家風の平屋の建物。

 玄関では靴を脱がずにそのまま店内へ。漆喰の壁に挟まれた廊下を進んで行くと、なんともいえないおだしの香りがふわ~っと漂ってきます。

お酒を飲みつつ、しっぽり過ごせるカウンター席。ちなみに玄関の左手や店内奥には個室も
お酒を飲みつつ、しっぽり過ごせるカウンター席。ちなみに玄関の左手や店内奥には個室も

 着席したのは、目の前におでん鍋を望むカウンター席。おだしに浸かるおいしそうなおでん種を前にどれにしようか悩むのも楽しく、座っているだけでワクワク。ちなみにカウンターは、江戸時代に使われていたまな板を活用したものだそうです。

まずは「盛り合わせ」で定番のおいしさを堪能する

おでん種コンテストなどもあり、年々増え続けるおでん種は45種類以上
おでん種コンテストなどもあり、年々増え続けるおでん種は45種類以上

 おでん鍋のなかには、定番の大根から焼き豆腐、厚揚げ、地元で製造されたオリジナルの練り製品などが整然と並んでいます。昆布と鰹で丁寧にとった黄金色のおだしをすすると、優しい味わいが身体に染み込んでいきます。

盛り合わせ お任せ5品990円
盛り合わせ お任せ5品990円

 まずはスタッフさんに委ねて、「盛り合わせ お任せ5品」(3品もあり)をオーダーするのがおすすめ。

 盛られてきたのはきれいに面取りされた「大根」、キンメダイで作られたプリプリ食感の「金目なると」、香ばしい味わいの「地鶏つくね」、魚型に手作りしたさつま揚げ「とと揚げ」、色は真っ黒でも一切くさみがない「いか墨つみれ」。

 後方に見える薬味は右から、梅みそ・わさび醤油・からし。お好みで付けることで何通りもの味わいを堪能できるのが小田原おでんのいいところです。

中まで味がしみしみの大根。やわらかくて箸ですっと切れる
中まで味がしみしみの大根は間違いない旨さ。やわらかくて箸ですっと切れる

定番のあとは、特選素材のおでん種をお好みでチョイス

さんまの手取りつみれ 440円
さんまの手取りつみれ 440円

 定番以外もオーダーしていきましょう。特選素材のおでん種からは、まず「さんまの手取りつみれ」をチョイス。女川や銚子などで水揚げされたさんまに、刻んだ玉ねぎを合わせてあり、すりおろし生姜のトッピングとともに味わえば、さんまの旨みがおだしとともにじゅわっ。

牛すじ490円
牛すじ490円

 ぜひ味わってほしいのは、これまでのイメージがいい意味で裏切られる「牛すじ」。串に刺すまで1日、串に刺してから1日、煮込んで1日、手間暇かけた洋食の一皿かと思うような一品は、まるでビーフシチューのよう。ホロホロながらしっかりした食感も残っており、一度味わうと忘れられなくなるおいしさです。

福しゅうまい440円
福しゅうまい440円

 人気の品の一つが、点心の花焼売のような「福しゅうまい」。ふわふわのすり身に使われているのは下関・村田のふぐ。まろやかなふぐの味わいを、おだしを利かせた上品なあんが引き立ててくれます。

〆には「おでん茶漬け」でほっこりと

おでん茶漬け460円
おでん茶漬け460円

 〆にいただいたのは「おでん茶漬け」。昆布などが入った炊き込みご飯に、おでんだしをかけた一品で、上品なだしを一滴残さず堪能できます。柚子の香りがいいアクセントになっていて、香りよし、味わいも深し。小田原おでんの良さを一椀で楽しめました。

まとめ

 味わったおでん種と料理はどれも立派な和食の域で、ここでしか味わえないものばかり。本店は予約がおすすめですが、小田原駅東口から徒歩1分の複合商業施設「ミナカ小田原」にある店舗は、ふらりと訪れることができますよ。寒い季節はもちろん、夏でも繁盛しているという「小田原おでん本店」、ぜひ訪れてみてはいかがでしょう。

(撮影・文◎池田実香)

●SHOP DATA

小田原おでん本店

住:神奈川県小田原市浜町3-11-30
TEL:0465-20-0320
営:11:30~21:00 ※14:30~16:00は中休み
休:月曜
※お城通りミナカ小田原店もあり
https://odawaraoden.com/