台湾で学ぶ現地の味!「ホジャキッチン」で台湾家庭料理を習ってきた!

台湾独自の調味料に関する疑問もすぐに解決

 今回、教えてもらったのは、メインディッシュの「刈包」(蒸しパンで挟んだ角煮)、サイドディッシュの「五味醤茄子」(蒸し茄子の香味ダレかけ)、「涼拌四季豆」(いんげん豆の和え物)、「パイナップルとゴーヤの鶏スープ」。さらに、台湾の名物デザート「オーギョーチ」も作りました。

 材料が書かれたレシピをもらい、そこに手順やポイントをメモしながら調理を進めていきます。作りながらいいなと思ったのが、「日本で調味料が手に入らないときにどのように代用するか」といった点などを教えてもらえるところです。台湾と日本での在住経験がある先生ならではの観点なので、料理本ではなかなか知れないことですね。

完成した料理はみんなで盛り付けていく。大皿料理をみんなで分け合うのが台湾式。
完成した料理はみんなで盛り付けていく。大皿料理をみんなで分け合うのが台湾式。

 みんなで先生に質問しながら調理すること約2時間半、ようやく料理が完成しました! 自分たちで作ったとはいえ、どれもおいしそうに仕上がっています。

お店で食べる以上においしい台湾の家庭料理が完成

 蒸しパンを生地からこねて作った刈包は、パンはふわふわ、角煮はとろとろ。これまで食べた刈包のなかで、ナンバーワンのおいしさです!

刈包はふかふかの蒸しパンに、八角やエシャロットを効かせた豚の角煮を挟んで食べる。甜麺醤を使用したソースを載せ、高菜炒め、ピーナッツ粉、パクチーをトッピングすることで、より複雑な味わいに。満腹と言いながら、思わず2個食べてしまうほどだった。
刈包はふかふかの蒸しパンに、八角やエシャロットを効かせた豚の角煮を挟んで食べる。甜麺醤を使用したソースを載せ、高菜炒め、ピーナッツ粉、パクチーをトッピングすることで、より複雑な味わいに。満腹と言いながら、思わず2個食べてしまうほどだった。

 五味醤茄子は、ニンニクや生姜がしっかり効いた甘酸っぱいダレが、とろりと蒸された茄子に絡み合います。涼拌四季豆も少し似た味付けで、さらにさっぱりしているのでサラダ感覚に近いです。

薬味のパンチが効いた五味醤茄子。このソースは保存が効き、ゆでイカ、揚げ豆腐、エビなどに合わせてもいい。
薬味のパンチが効いた五味醤茄子。このソースは保存が効き、ゆでイカ、揚げ豆腐、エビなどに合わせてもいい。
涼拌四季豆は、砂糖、白酢、塩、ニンニク、生姜、ゴマ油で和えられている。台湾料理では白酢をふんだんに使うそうだ。
涼拌四季豆は、砂糖、白酢、塩、ニンニク、生姜、ゴマ油で和えられている。台湾料理では白酢をふんだんに使うそうだ。

 これはビールが飲みたくなる味だなと思っていると、先生が冷蔵庫からビールを! まさか料理教室で飲めると思っていなかったので、予想外のサプライズでした。

台湾の暑い夏にはやっぱり「台湾ビール」。軽い飲み口がこってりした食事によく合う。
台湾の暑い夏にはやっぱり「台湾ビール」。軽い飲み口がこってりした食事によく合う。

 生まれて初めて見たパイナップルとゴーヤの鶏スープは、予想以上に食べやすい味。鶏肉のうま味がしっかり感じられるスープとパイナップルのほどよい酸味がよく合います。また、今回使ったゴーヤは白ゴーヤなので苦みも控えめで、「これはゴーヤが苦手な人でも食べられるはず」と先生も話していました。

酢豚に入ったパイナップルがあまり得意でない筆者も、このスープに入ったパイナップルはアリだった。白ゴーヤも初めての経験だったが、普通のゴーヤに比べるとかなり穏やかな苦味だ。
酢豚に入ったパイナップルがあまり得意でない筆者も、このスープに入ったパイナップルはアリだった。白ゴーヤも初めての経験だったが、普通のゴーヤに比べるとかなり穏やかな苦味だ。

 オーギョーチだけでなく、市場で見つけて買ってきた野菜の炒め物なども出してもらい、お腹も心も大満足。さらに、食後にはマンゴーやドラゴンフルーツ、ライチ、グァバなど台湾フルーツも出てきて、台湾茶を飲みながらみんなでお喋りします。「その夜市に行くならあれは食べたほうがいい」「台湾に来たらあれは食べたほうがいい」など、先生だけでなく、台湾通の参加者の皆さんからもいろんな情報を教えてもらいました。

こちらは「龍のひげ」と呼ばれる野菜の炒め物。苦味はなく、シャクシャクとした食感が楽しい台湾の食材。ほかにも、サツマイモの茎の炒め物や、甘辛い醤油で味付けされた湯葉の煮込み「麺筋」もいただいた。
こちらは「龍のひげ」と呼ばれる野菜の炒め物。苦味はなく、シャクシャクとした食感が楽しい台湾の食材。ほかにも、サツマイモの茎の炒め物や、甘辛い醤油で味付けされた湯葉の煮込み「麺筋」もいただいた。
どのフルーツも甘かったが、なかでもこの季節のマンゴーは格別。食べきれなかったおかずやフルーツはお持ち帰りした。
どのフルーツも甘かったが、なかでもこの季節のマンゴーは格別。食べきれなかったおかずやフルーツはお持ち帰りした。

 朝10時から昼の3時までの約5時間で、この料理教室は終了です。ホジャキッチンの参加費は1人3500台湾ドル、日本円にして1万4000円ほど。正直なところ、参加する前は「日本の料理教室よりも割高だな」と感じていたのですが、ただ料理の作り方を教えてもらうだけでなく、食材に関する知識や現地に暮らす台湾の人の生の声を聞けることを考えれば、十分価値はあると思います。

 女性の参加者が多いそうですが、男性ももちろん大歓迎。台湾でのアクティビティとして、「現地の料理を習う」という新たな選択肢を加えてみませんか?

●SHOP INFO

店名:hoja kitchen (ホジャ キッチン)

住:112 台湾台北北投区永興路一段46巷4之1号2F
TEL:+886 2 2898 4009
開催日:毎週水曜、金曜、土曜のみ
https://www.hoja-hoja.com/
※カード使用不可

●著者プロフィール

取材・文/今西絢美

編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好き。