郡司庸久さんの急須でいただく、台湾茶の楽しみ【モノ好きの食卓02】

郡司庸久さんの急須でいただく、台湾茶の楽しみ【モノ好きの食卓02】
食楽web

CLASKA Gallery&Shop DOのディレクターであり、日用品からアンティークまで大の買い物好きで知られる大熊健郎さん。そんな“モノ好き”人間のお眼鏡にかなった、食にまつわるモノとコトを紹介します。

「日本の道具や雑貨を扱う店をやってるんだから茶道の心得ぐらいあった方がいいんじゃない?」などと時々冷やかされたり勧められたりするのだが、ものぐさな性格が邪魔をしてなかなか重い腰があがらない。

 そんな自分でも普段から気軽に楽しんでいるのが台湾のお茶。以前友人と二人で台湾を旅行した際に、現地で飲んだお茶のおいしさにすっかり参ってしまった。

 それなりの作法もあるのだが、湯を沸かし、茶葉を茶壷(急須)に入れて湯を注ぎ、聞香杯(淹れたお茶の香りを楽しむための杯)に一旦入れ、杯に移す。そして聞香杯に残った香りを楽しんだ後、杯の茶を飲む。まあざっとこんな手順でとても簡単。

 特に脂っこい食事の後などに頂く台湾の烏龍茶は絶品である。最近とてもかわいい急須を手に入れた。持ち手が付いていなければ醤油差しと間違えてしまいそうな小ぶりでぷっくりとした得も言われぬそのお姿に一目惚れ。

 益子在住の陶芸家・郡司庸久さんの中国茶用の急須である。こんな風に気に入った道具を選ぶ楽しみがあるのも嬉しい。


郡司庸久さんの中国茶用の急須
郡司庸久さんの中国茶用の急須。郡司さんは全国のギャラリーや器店から引っ張りだこの人気陶芸家。益子にある大好きなお店、スターネットで購入。

●著者プロフィール

大熊健郎

大熊健郎

CLASKA Gallery&Shop DOディレクター。1969年東京生まれ。インテリア会社、編集プロダクション勤務を経て2008年CLASKAのリニューアルを手掛ける。同時に立ち上げたライフスタイルショップ、CLASKA Gallery&Shop DOのディレクターとして、バイイングから企画運営全般を手がけている。
http://do.claska.com/