“持つ”というより”握る”感覚のぐい呑とは?【酒器も肴のうち】

お酒をつぐ器、お酒を飲む器。酒器に思いを巡らせると、気になってくるのが、あの人のお気に入りやコレクション。あのお店のセレクションも見てみたくなる。酒器好きでお酒好きライターによる酒器こもごも。

“持つ”というより”握る”感覚のぐい呑【第2献】酒器も肴のうち
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 【酒器も肴のうち】第2献は、前回に続き、『地の酒しん』の店主・新保さんと酒器トーーク。筆者は、その時の気分で酒器を選びたい私服派(前回参照)だが、新保さんいわく「日本酒は酒器によって味が変わるので、自分の好みのお酒を知りたいなら同じ酒器を使い続けた方がいい」とのことだった。

お店で提供するお酒の試飲。
きき酒はどの酒器で?

 仕事柄、当日メニューオンするお酒を試飲する時は、ブレがないよう蛇の目の本きき猪口を使うという新保さん。香りの立ちのぼるお酒はワイングラスやそれに似た形状のグラスでも試飲するそう。「ワイングラスで飲むことでお酒のいいところが引き出されるものあります。ただし、その場合、お酒は確実に選びます」

“持つ”というより”握る”感覚のぐい呑【第2献】酒器も肴のうち

 新保さんが手にしている透明感のある白いグラスは有田焼の窯元で作られている”エッグシェル”というシリーズ。その厚さ1mmほど! 卵の殻ほどの薄さと軽さ。形状もいろいろあるそうで、こちらはまた別の機会に改めて紹介したい。