今年も「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」がやってくる<前編>【房総food記】

5)会場周辺の佐倉市内を歩いて回遊するお楽しみも。

今年も「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」がやってくる<前編>【房総food記03】

昨年のイベント会場の様子。2015年から会場を「佐倉城址公園」に移して行われている。(画像提供:にわのわ アート&クラフトフェア・チバ)

 2015年から、江戸時代に築城された佐倉城の跡地にある「佐倉城址公園」に会場が移りました。京成佐倉駅からもほど近く、城下町である佐倉の街中を歩いて回遊できるようになったため、「にわのわ」の開催期間中には、街中でもさまざまな催し「まちのわ」がひらかれるようになりました。街との結びつきが高まったこともあり、「にわのわ」にもクラフト好きばかりではなく、地元の人も気軽に寄ってくれるようになったそうです。
 昨年は一箱古本市やジャズライブ、伝統工芸品の展示などが行われましたが、今年もさまざまなことが予定されているようです。

「2015年に会場が移転したときに、せっかく街に近くなったのだから、佐倉の街も一緒に回遊できるように何かやりませんかと地元商店街の方たちに声をかけみたんです。街ともっと近くなろうというテーマで『まちのわ』をはじめたのですが、去年からは街の方自身が主体となって動いてくださるようになって、それがとても嬉しいですね」(サカモトさん)

「にわのわ」がはじまってからというもの、地元がもっと面白くなるようにと願う街の人たち自身の活動も活発になっているようです。前出の一箱古本市をはじめ、人が集まるイベントが積極的に開催されるようになり、私自身も佐倉に足を運ぶ機会が増えました。

 それに、城下町であった佐倉は、関東平野に広がる千葉県内ではめずらしく、土地に起伏があって坂道も多く、歩いていても面白い場所です。歴史的な建築物も残っており、会場周辺の散策も楽しめます。

 しかも当日は、「にわのわ」の入場券の半券を提示すると、「国立歴史民俗博物館」(会場の佐倉城址公園内にあります。ここの展示は個人的に超オススメ)や「DIC川村記念美術館」(会場最寄りの京成佐倉駅から直行バスあり。庭も建物も企画展も素敵!)、ほかにも市内の名所である「旧堀田邸・さくら庭園」「武家屋敷」「佐倉順天堂記念館」への入場料金が割引になる特典もあるのです。

 なかでも「国立歴史民俗博物館」は、7月からはじまる漆にまつわる企画展「URUSHIふしぎ物語」も、「にわのわ」の半券提示で割引になります。なんて太っ腹! イベント終了後も半券は取っておきましょう(笑)。

 さらに、会場からは少し離れますが、6月4日(日)までは「佐倉草ぶえの丘バラ園」にてローズフェスティバルも開催中。同バラ園には約1,050種2,500株の貴重なバラが植栽されており、2014年にはアメリカのバラ研究機関から「殿堂入りバラ園」の称号を、2015年には世界バラ会連合から「優秀庭園賞」をダブル受賞したアジアで唯一のバラ園だそうで、サカモトさんいわく「本当に素晴らしいですよ!」とのことなので、こちらにも足を伸ばしてみたいですね。

今年も「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」がやってくる<前編>【房総food記03】

今回お話を聞いた実行委員長のサカモトトモコさん。イベント創設時から関わる、立ち上げメンバーの一人でもある。自身も佐倉市在住歴18年。「春の桜も綺麗だけれど、秋の紅葉も見ものですよ」という会場の佐倉城址公園にて。

 作り手や屋台、実行委員会やボランティア、そして街の人たちの“千葉愛”をふつふつと感じる「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」。足を運んでみると、これまで知らなかった千葉の魅力に気づけることうけあいです。

 というわけで、<後編>では、当日の会場の様子をリポート予定。皆さん、会場でお会いしましょう!

●EVENT INFO

2017年6月3日(土)~4日(日) 10:00~16:00
会場:佐倉城址公園
雨天決行(台風などの荒天の場合のみ中止)
入場料:300円税込(小学生以下無料)
主催・運営:にわのわ アート&クラフトフェア・チバ実行委員会
後援:佐倉市 佐倉商工会議所
協力:国立歴史民俗博物館 DIC川村記念美術館
出展者などの詳細はHPを(http://niwanowa.info/
※当日はイベント専用駐車場がないため、アクセスは公共交通機関の利用を推奨。
・京成佐倉駅から徒歩20分、JR佐倉駅から徒歩25分(それぞれ「国立歴史民俗博物館」に停車する路線バスの発着あり)
・東京駅から直通の高速バスも発着(大人片道運賃:1,340円)

●著者プロフィール

白井いち恵

千葉市育ち&在住の編集者・ライター。『千葉の本』『千葉の本2』(京阪神エルマガジン社)を手がけ、出身地・千葉県の知られざるおいしい&楽しいを大特集した。路線バス好きでもあり、著書に『東京バス散歩』(同上)。房総のおすすめ路線は、レトロな車両が現役で走る天羽日東バス。