今年も「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」がやってくる<前編>【房総food記】

1)作家さんから直接買えるチャンス! 器の使い方や料理の盛り付けなども聞けるかも?

今年も「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」がやってくる<前編>【房総food記03】

昨年のクラフトブースから、今年も出店予定の長生郡白子町在住のガラス作家・左藤玲朗さんの作品。(画像提供:にわのわ アート&クラフトフェア・チバ)

今年も「にわのわ アート&クラフトフェア・チバ」がやってくる<前編>【房総food記03】

昨年のクラフトブースから、今年も出店予定の館山市在住の陶芸家・志村和晃さんの作品。(画像提供:にわのわ アート&クラフトフェア・チバ)

「にわのわ」の大きな特徴の一つが、千葉県ゆかりの作家を中心に集めたクラフトフェアであることです。
 もともとこちらのイベントは、2012年に佐倉市「DIC川村記念美術館」の庭園を会場にはじまったもの。美術館の庭を使って何かイベントができないかと相談されたのが、前実行委員長で習志野市にある「gallery林檎の木」オーナー・河合美穂さんと、林檎の木での企画展の手伝いなどをしていたグラフィックデザイナーのサカモトトモコさんでした。お二人は、長年のギャラリーでの企画展開催の経験から、千葉県内には意外と手仕事系の作家が多く在住していることを知っており、そのことをもっと色々な人に知ってほしいと感じていました。

「ある作家さんがおっしゃっていた言葉ですが、千葉って、何か伝統的な手仕事の産地というわけでもないので、師弟関係であるとか、そういったしがらみが少ない土地なんです。そういう意味では、創作だけに集中できて、とても住み着きやすい土地であるという面があるんですよ。東京にも近いし、温暖だし、物価も安いですからね」(サカモトさん)

 しかし、逆に言えば、しがらみがない分、作家同士・クラフト好き同士がつながるネットワークも少ない土地柄でした。しかし、この「にわのわ」がはじまったことで、県内の手仕事を愛する人たちがつながる場が誕生し、様々なイベントやネットワークが生まれる機運も育んでいます。

 現在は、県の内外を問わず多くの人が駆けつける一大クラフトフェアに成長し、2015年からは、駅が近くて色々な人が回遊しやすい場所ということで、「佐倉城址公園」に会場を移して開催されています。

「作家さんから直接購入できるということが、器や物に対する愛着をさらに深めることになると思います。それに、作家さんって料理上手な方が多いんですよ! なので、器の使い方とか料理の盛り付け方などを相談してみると、いいアイディアを聞けるかもしれません」とサカモトさん。

「和食器のいいところは、西洋の食器のようにフルラインナップで集めなくても、サイズだけ同じに揃えていれば、色々な作家さんのものを自在に組み合わせて楽しめるところだと思うんです。ですので、このクラフトフェアが、お気に入りの食器を増やすきっかけになれば嬉しいですね」