本場・讃岐を超えた!? 中野『花は咲く』が“うどんフェス”で大人気だった理由は?

中野発讃岐うどんの人気の秘密は“柔らかさ”

「極上の肉うどん(ぶっかけ風)」1,600円。ぶっかけ出汁をお好みでかけていただく。(温・冷あり)。中央の卵黄は、大分県から取り寄せた最上級の卵「蘭王卵」
「極上の肉うどん(ぶっかけ風)」1,600円。ぶっかけ出汁をお好みでかけていただく。(温・冷あり)。中央の卵黄は、大分県から取り寄せた最上級の卵「蘭王卵」

 初めて「極上の肉うどん(ぶっかけ風)」を食べた人は、思わず「うーむ、なるほど」と唸ってしまうだろう。かくいう私もそうだった。

 ふんわりと柔らかい牛肉は、「さすがA5ランクの黒毛和牛」と思わせる上品な肉の旨みがあり、まるで高級な“すき焼き”を食べている気分になる。だが、唸り声の元をたどると、この牛肉をさらに美味しく感じさせる要因が“うどん”そのものにあることがわかってくる。

 讃岐うどんといえば多くの人は「強いコシ」=“固さ”をイメージするかもしれないが、『花は咲く』の讃岐うどんは予想に反して“お餅のような柔らかさ”が最大の特徴だ。

 見た目はツヤツヤしていて、ふわりとした口当たりがあり、ビヨンビヨンとゆっくり押し返してくるような弾力がある。だが、噛むと、とても柔らかい。顎に優しい。そのせいだろうか、高級黒毛和牛の肉の柔らかさと、ものすごく相性がいいのである。

 ここで改めて考えてしまう。讃岐うどんブームで「うどんはコシ! コシがなけりゃ美味しくない!」と言う人が多いが、そもそもコシってなんだろう。この疑問をお店の人に直接聞いてみたくなった。