世界の“朝ごはん”が楽しめる「WORLD BREAKFAST ALLDAY」に行ってきた

海外旅行のような気分で朝ごはんを楽しむ

 ワールド・ブレックファスト・オールデイで提供されている各国の朝ごはんを作るには、実際にその土地でどんな朝ごはんが食べられているかのリサーチが必要です。そこで、協力してくれるのが、東京に暮らす外国人の方々です。

2016年2月に食べた台湾の朝ごはん。この朝ごはんをきっかけに今年の夏は台湾を訪れたほど、台湾の“食”が感じられた。台湾人気も相まって、この特集の来客者数はとくに多かったそうだ。
2016年2月に食べた台湾の朝ごはん。この朝ごはんをきっかけに今年の夏は台湾を訪れたほど、台湾の“食”が感じられた。台湾人気も相まって、この特集の来客者数はとくに多かったそうだ。

「特集する国を決めたら、その国出身の人を探して、母国ではどんな朝ごはんを食べているのかを教えてもらいます。いまでは大使館や領事館の方々にも協力していただけることが増えたのですが、国によってはメニューを決めるのが難航することがあります。最近だとキューバの朝ごはんが難しかったですね。」(木村さん)

2016年6月のキューバの朝ごはん。キューバサンドも初めて食べたが、調理用のバナナには驚かされた。ソテーにしたり、揚げたりして、デザートではなく食事として食べる。
2016年6月のキューバの朝ごはん。キューバサンドも初めて食べたが、調理用のバナナには驚かされた。ソテーにしたり、揚げたりして、デザートではなく食事として食べる。

 メニューを決めたら、実際に作り方などを教えてもらい、試食を重ねていくのだとか。とはいえ、教えてくれるのは料理の先生ではなく、あくまでも「なんとかさんちの朝ごはん」。だからこそ、このお店で食べるごはんにはリアリティがあるのです。

 現地の朝ごはんのような気分に浸れるのは、こちらのお店のレイアウトにも理由があります。大きなテーブルを囲んで、見ず知らずの人と一緒に朝食をいただきます。

店の扉を開けると、長テーブルが置かれており、みんなが同じテーブルで食事をする。筆者の経験上、最大4人で訪れるのがベター。
店の扉を開けると、長テーブルが置かれており、みんなが同じテーブルで食事をする。筆者の経験上、最大4人で訪れるのがベター。

「みんなでテーブルを囲むことで、知らない人同士でも交流してもらえるといいなと思っている」と木村さんは話されていましたが、実際に私の友人も1人で食事をしていたときに、隣の席に座った外国人と自然と交流できたと話していたことがあります。これって、海外の飲食店で知らない人同士すぐ仲良くなれる感じに似ていませんか? 異国の朝食を食べているからこそ、お店にいる人全員が海外旅行中のような、自由な気分になっているのかもしれません。