吉祥寺名物の『さとう』の丸メンチカツには銀座流の食べ方があった!

銀座マダムの間でブーム!『銀座 さとう』の“丸メンチ”の正しい食べ方とは?とハシゴ買いする絶品食パンとは?
食楽web

行列が絶えない『吉祥寺 さとう』といえば、「丸メンチカツ」(1個240円)を1日3000個も売り尽くす“怪物”精肉店として有名だが、実は銀座にその支店があるのをご存知だろうか? ある情報筋から、銀座店ならではの“丸メンチの楽しみ方”がいろいろあると聞いた。そこで食楽調査団は銀座へと向かった。

 有楽町駅を下り、ぶらぶらやってきたのは銀座1丁目。周知のとおり、銀座は北側より1丁目~8丁目と順番に並んでおり、散歩好きには非常にわかりやすい街である。歩き始めたとき、まだ午前10時すぎだというのに、とある店の前で、長蛇の列をみかける。どうやら話題のパン屋『セントル ザ・ベーカリー』のようだ。でも、お目当ての『銀座 さとう』は、同じ銀座一丁目でも、もうすこし京橋寄り。

行列ナシで楽々“丸メンチ”をゲット!

 さて、『銀座 さとう』に到着すると、開店11時ぴったり。だが意外なことに行列はない。なるほど、この支店は案外知られていない穴場なのかもしれない。
 入店すると、目に飛び込んできたのは「元祖丸メンチカツ」が整列している様!

『さとう』の牛肉は、日本最高峰の但馬の血統の雌牛を契約農家が長期肥育した牛肉を、一頭買いしている。そんなこだわりの肉で作るメンチカツがこれ
『さとう』の牛肉は、日本最高峰の但馬の血統の雌牛を契約農家が長期肥育した牛肉を、一頭買いしている。そんなこだわりの肉で作るメンチカツがこれ

 並ばずしてこの丸メンチを購入できるなんて、なんたるラッキー! そして、1個手に取ってみて、初めて吉祥寺で長時間並んで食べた時のことを思い出し、しみじみ。

 思えば、最初はメンチカツがまん丸なことに驚いたものだ。ゴツゴツしていて、見ようによっては坊主頭の中学生のようで、どことなく純朴、そして誠実感すら感じる佇まい。
 揚げたてを両手で掴み、「アチ、アチチ」と半分に割ると、中には肉餡がみっちり詰まっていて、トロッと肉汁があふれ、牛肉の香りが立ち昇る。黒毛和牛を惜しげもなくメンチカツに使う、老舗肉屋の心意気をまっすぐ感じる。
 人はどういうわけか、こういう無骨で実直なヤツに好意を感じてしまう。そして忘れられなくなるのだ。この銀座という洗練された街でも、丸メンチは気取ることなく昔のままで、かじりながら素直に嬉しくなってしまった。